EVER LASTING MOMENT VOL.8

■EVER LASTING MOMENT VOL.8
○昭和の薫り漂うWEBマガジン
○無駄に過激な性的描写閲覧注意(R18)
○小説/散文/妄想/企画 或れ此れ其れ何れなんでも有り
○誤字脱字間違い辻褄合わず各自適宜補完にてよろしく哀愁

いずれ一夜の夢ならば
呑んで謡って ホイのホイのホイ
今宵とことん ホンダラッタホイホイ

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■映画/ドラマ/スポーツなど
●2024年
○放送中 おむすび(朝ドラ)橋本環奈
○放送中 光る君へ(大河ドラマ)吉高由里子
○放送中 それぞれの孤独のグルメ(テレビ東京)
○配信中 STAR WARS アコライト(Disney+)※全8話
○配信中 ハウス・オブ・ザ・ドラゴン2(U-NEXT)※全8話
○配信中 ザ・ホワイトハウス(U-NEXT)※全7シーズン
○配信中 地面師たち(Netflix)※全7話
○配信中 No Activity(Amazon)※全6話
○配信中 極悪女王(Netflix)※全5話
○配信中 機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム(Netflix)全6話 ※1年戦争
○公開中 ルックバック(2024=押山清高)58分 ※一律1700円
○公開中 ナミビアの砂漠(2024=山中瑶子)137分 ※河合優実
○公開中 スオミの話をしよう(2024=三谷幸喜)114分
○公開中 憐れみの3章(2024=ヨルゴス・ランティモス)165分
○公開中 シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024=アレックス・ガーランド)109分
○公開中 ジョーカー フォリ・ア・ドゥ(2024=トッド・フィリップス)138分
○公開中 若き見知らぬ者たち(2024=内山拓也)119分
○公開中 二つの季節しかない村(2023=ヌリ・ビルゲ・ジェイラン)198分
○公開中 デス・ウォッチ(1980=ベルトラン・タベルニエ)130分
○公開中 トラップ(2024=M・ナイト・シャマラン)105分
○11/01金 ヴェノム ザ・ラストダンス(2024=ケリー・マーセル)109分
○11/01金 ノーヴィス(2021=ローレン・ハダウェイ)97分
○11/01金 トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015=ジェイ・ローチ)124分
○11/08金 本心(2024=石井裕也)122分
○11/15金 グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024=リドリー・スコット)148分
○11/15金 ノーウェア(1997=グレッグ・アラキ)83分
○11/22金 海の沈黙(2024=若松節朗)112分 ※倉本聰35年ぶり映画脚本
○10/12土~11/01金 小説家・山崎豊子 華麗なる映画たち(神保町)
○10/19土〜11/08金 安西郷子生誕90年&新東宝特集(ヴェーラ)
○10/05土〜02/11火 モネ 睡蓮のとき(国立西洋美術館)
○11/02土〜11/04月 ブラタモリ(三夜連続放送)
○11/13水 プレミア12
○11/10日〜11/24日 大相撲11月場所
●2025年
○01/01水 ローズパレード ※京都橘3回目の出場
○1月 べらぼう(大河ドラマ)横浜流星
○01/10金 劇場版 孤独のグルメ(2025=松重豊)
○02/14金 キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド
○コブラ会 最終シーズンPART3(Netflix)※24年7月PART1/24年11月PART2
○3月 第6回WBC
○03/18火 MLB開幕戦ドジャースvsカブスat東京ドーム
○4月 あんぱん(朝ドラ)今田美桜
○04/13日 大阪・関西万博開幕
◯6月 サッカークラブW杯(新方式、32チーム)
○09/13土〜09/21日 世界陸上(東京)
○10月 ばけばけ(朝ドラ)髙石あかり
●2026年
○1月 豊臣兄弟!(大河ドラマ)仲野太賀
◯02/06金 ミラノ・コルティナ五輪
◯3月 WBC
○05/22金 STAR WARS新作
◯06/11木 サッカーW杯アメリカ/カナダ/メキシコ大会
○8月 Jリーグ秋春制第1シーズン
○12/18金 STAR WARS新作
●2027年
○世界陸上(北京)
○バスケW杯
○ラグビーW杯オーストラリア ※20→24に増加?
○12/17金 STAR WARS新作
●2028年
○EURO2028イギリス/アイルランド
○07/14金〜07/30日 ロサンゼルス五輪
●2029年
○世界陸上(バーミンガム?)
●2030年
○サッカーW杯モロッコ/ポルトガル/スペイン大会(100周年記念大会)
●2031年
○世界陸上
●2032年
○EURO2032イタリア/トルコ
○07/23金〜08/08日 ブリスベン五輪

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■シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024=アレックス・ガーランド)109分

予告編と邦題から想像したエンタメ戦争映画ではなく断然アート。過去に観た事があるどの映画にも似てなくて、着地も全く予想できなかったので相当楽しめた。

肌感覚が似ている映画を挙げれば「地獄の黙示録」。こんなシーンにこんな音楽という感覚。次第に濃密になって行く狂気(暴力)の度合い。観ているうちにこの映画がどんな映画なのかだんだんよく判らなくなってくる。

4人のジャーナリスト(男2女2)が一台のクルマでニューヨークから首都D.C.に向かうロードムービー。このうちの誰かは(ひょっとしたら全員が)映画の最後には死んでいるかもしれない、という予感。日常に隣接する戦争状態。空ショットの風景の美しさ、鳥の囀り。

エンタメとしていくらでも面白くなりそうな「アメリカの内戦」という題材は完全な後景で、極端に言えばこの作品はどこかの国のどこかの紛争でもある程度成立するが、ラストショットの兵士たちの無邪気にも不気味にも見える笑顔が一番映えるのは、やはりアメリカ大統領なのだろう。

主人公と副主人公がスタジアムの座席で話すシーン、普通の映画ならフォトジャーナリストを目指した理由などを語りあいそうだが語らない。このシーンだけではなく、この映画には、登場人物が心情や本音を語る説明的なシーンは皆無(だったと思う)。人は(時に無自覚に)嘘をつく事があるので言葉で語る内容には限界がある、という事を、この作品は言葉で語らない事で表現している。「詞ではなくメロディに意味がある」(by松任谷由実)を映画に援用すれば、この作品で一番重要な意味を持つのは「音」。明らかに対比されている銃撃の轟音とカメラのシャッターのかすかな音(「どちらも英語で言うとshoot」by宇多丸)。なすすべがないと感じてしまう圧倒的な音量・音圧・迫力の差は映画館の音響でないと完全には味わいきれない。

太った老人が猛スピードのクルマで突っこんで来て危機を救うショット、画面には突然現れるが、実際は平らで大きく開けた場所だったように見えたので猛スピードで走ってくれば多分気づかれる。映画的はったりとしては勿論全然OK。

ほんのちょっと前にたくさん青春映画に出ていたKirsten Dunstはすっかりおばさんになった。僕の内的時間感覚では「ほんのちょっと前」だが、現実世界の現実時間では約30年前w Kirsten Dunstは1982年誕生。

副主人公のCailee Spaenyは童顔・小柄で10代に見えたが23歳設定、1998年誕生なのでほぼ実年齢。メイクでいかようにもなりそうな顔立ち(ホメ言葉)。観ようと思っていて未見の「プリシラ」「エイリアン ロムルス」に主演。

久々に映画館で映画を観たが、平日の空いている映画館で映画を観るのは、やはりただそれだけで非常に愉しい。映画館でひとりで映画を観ていると、時間と場所の現実感覚が希薄になって、札幌の映画館で映画を観ている高校時代の僕や、池袋の映画館で映画を観ている大学時代の僕や、どこかの街の映画感で映画を観てい未来の僕に、言葉では説明できない特殊な回路で密接に繋がっている感覚になる事がある。今回はエンドロールを眺めながらぼーっとしている時にその感覚になっていたが、左側から移動してきたふたりに現実に引き戻された。

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■風の歌を聴け(1981=大森一樹)100分 U-NEXT

大学入学直後(1984年5月29日)に文芸座で観ているが、室井滋の有名なベッドシーン(レーゾン・デートル)以外は殆ど覚えてなかったので、U-NEXTで約40年ぶりに鑑賞。正直、忘れてしまうのも無理はないと思える退屈なシーンが大半。そもそも原作が映画向きではないとは言え、「ヒポクラテスたち」や「恋する女たち」の軽快なテンポの会話劇・群像劇の面白さは殆どなく、全編どこか鬱陶しいようなムード。

原作に対する遠慮が感じられる。契約で原作からの改変が制限されていたのかもしれない。原作の骨子だけを残して、キャラ設定も変えて、原作に登場しないキャラも登場させて、軽快な群像劇に換えてしまったらどうだっただろう? もしくは、大胆にバッサリ切って、現実と夢の間を漂うような一人称に徹して、20分程度の短編に再編集してみたら?

この時点では映像作品においては無色透明だったのかもしれない主演・小林薫は、その後の作品で色が付いて、感情をしっかり出す演技の方が断然生きる俳優として認識してしまっているので、現在の目で見るとあまりはまっていない。

おそらく意識的に無機質にやっている小林薫の演技の中に、時に少し感情が(無意識に?)漏れてしまっているような台詞がある。演技自体として普通に良い味を出しているその演技は、原作のムードからは浮いている。デレク・ハートフィールドの話が始まりと終わりで軛を打つ原作は、実際の日付を提示しても、非現実感が通奏低音として流れ続けていて、主人公も鼠も小指がない女もジェイも小説の中でこそ生きる話し方をする。その非現実感と小林薫の人間味が漏れる発声は軽く衝突している。例えば、あの頃の高柳良一の「時かけ」のうような棒読み演技だったらどうだっただろう? 余談だが、基本的に標準語を話す小林薫の台詞・モノローグの一部が標準語ではないアクセントなのも結構ひっかかった。

ヒロイン(小指がない女)の真行寺君枝(1959年誕生)は存在自体は充分attractiveだが、なんとなく、イメージとは違うように感じた。直近では「ノルウェイの森」の菊地凛子と水原希子にも感じた、言葉でうまく説明できない違和感。では、誰が演じれば原作のイメージに近いのか、と問われれば、咄嗟には浮かんでこない。小説的観念の中でのみ存在感を発揮する造形なのかもしれない。

大森一樹が彼なりのやり方で全編に非現実感フィルターをかけていたとしても、それは、原作のそれとは当然違う方法論で行われている。大森の映画的方法論と村上の小説的方法論の方向性がそもそも最初から交わり難く別方向を指していた可能性も大。大森一樹と村上春樹はほぼ同時期に兵庫県芦屋市に住んでいたようだが、多分、ふたりの世界の見え方・捉え方は相当異なっている。

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■U-NEXT見放題(R18)VOL.8

●H.N(22)素人ホイホイ カップルハメ撮り(2023年10月)77分
○自宅カップル設定、スマホゲーム中にバイブで責める、美微乳・薄毛・下だけ脱がす、幼児体型気味
○他の作品で何度か見た事がある部屋、乱雑でモノが多くてそこそこリアル
○クリトリス近辺がノーモザのうようにも見えるショット(15分頃)
○白目をむいて座り込む、演技だとしたらなかなかの演技力(51分頃)

●女子大生をガチ口説き りん21歳ガイドボランティア マゾ聖女(2023年9月)
○冒頭声かけから徒歩移動は暗めの画で角度によってはいい感じに見えるが、店に入ると明るすぎてあらが目立ってしまう
○話し声がかわいい
○照明をがっつり当てて正面から撮っても文句がつけようがない顔の人はなかなか存在しないので、なるべく照明をあてすぎずにかわいく見える角度(基本は斜め下とか斜め上)で撮ろう(誰に言ってんのこれw)
○ホテルではなく殺風景な事務所のような部屋のソファでプレイ、この部屋の画も一言とにかく明るすぎる
○近い将来は鑑賞者の好みによって明るい画〜暗い画や総尺及び会話/プレイの尺のバランスなどをAIが自動編集してくれるようになると期

●マジ軟派、初撮り。1647 原宿を歩く女の子(2021年6月)
○茶髪スレンダー小悪魔モデル風、背中がざっくりあいたシャツ、微乳
○大きな窓際のソファでのからみ、逆光の自然光の陰影グッド
○上半身着衣フェラ(36分頃、44分頃)
○M字開脚セルフバブ、脚の細さ、厚底サンダルは邪魔(53分頃)
○スレンダー際立つ立ちバック、逆光の陰影(62分頃)

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■アペルタの加奈
※無駄に過激な性的描写閲覧注意(R18)

 気がつけばとっくに0:00を過ぎて、店内に残っているのは圭輔と加奈だけになっている。
「ほら、たまにいるじゃないですか、中学・高校で将来の目標とかちゃんと決めて、例えばすごく勉強して良い大学入ってそのまま官僚とか、真面目に専門学校行って美容師、みたいな人。私はそういうの全然なくて、そのうち将来やりたい仕事が自然に見つかるかなあって思ってたんですけど、中学・高校・大学って、なんとなあく流されてばっかで、なんにもなくって」
「見つからない人も多いとは思うけどねえ」
「本やマンガや映画とか昔から大好きなんで、なんか書いてみようって思って、小説とかマンガとかシナリオとか書いてみた事もあるんですけど」
「けど?」
「アイディアっぽいのが浮かんだ瞬間は、面白くなりそうな気がするんだけど、必ず書いてる途中で飽きてきちゃって、読み返すと、コレって人に読んで貰うレベルなのかなあって思えてきて、書きかけてやめちゃったの、いっぱいあって」
「そうなんだあ」
 圭輔はいつもの究極の聞き上手モードに入っていて、圭輔と加奈の距離は肩が触れそうな程に縮まっている。
「そもそも、私って、ホントに書く仕事をしたいのかなって、また迷ってきて、いつかそのうちホントにやりたい仕事が自然に見つかるよねえ、なんてのんびりしてたら、いつまでもそんな日は来ないかもって、さすがに去年あたりからマジであせりはじめてきて、そして、先週、遂に」
「遂に?」
「二十五歳になっちゃいました」
「そっかー」
「やばくないですか、二十五って……四捨五入したら三十ですよ」
「たしかに」
「いまのパラリーガルの仕事もそれなりに面白いんだけど、一生続けたいかって言われたらよくわかんないし、もうホントにホントに真剣に考えなきゃ、って思って、この週末三日間、ずっと考えてたんだけど、考えても考えてもコレしかないってトコに行かなくって、そのうち、考えるのに疲れちゃって……」
「考えるのに疲れてココに来て飲んでまーす、みたいな?」
「あたりでーす」
「もう一杯行きますか?」
「いっちゃいまーす」
 圭輔がカウンターに持ってきた空いたグラスに、ウイスキーとソーダを注ぎ、タンブラーでかきまぜながら、圭輔の表情を伺った。圭輔は脈ありと感じているようだ。
 僕と圭輔が共同経営するこの店は完全予約制のバーで、入口から入って左側が立ち飲み用のカウンター、右側に二〜三人用のローソファーと小さなローテーブルが三つ置かれている。誰かの家のようにくつろげるように入口で靴を脱いで入って貰うスタイルだ。今夜は僕も圭輔も在店しているが、ふたりともいない事もあり、そういう時は客が勝手にドリンクを作る(持ち込みも可)。店内が満員で入店できないという事がないように会員数を制限していて、月会費も抑え気味なので、正直、殆ど儲けはない。僕も圭輔も、OMNICで最低限の生活が保障されていて、他の仕事もあるので、続けられている。もっとも、この店をはじめた頃とは、事態は変わってきているのだが……。
 圭輔と加奈は何杯目かのハイボールのグラスを合わせた。
 いい感じに酔いがまわっている様子の加奈は、今夜が三回目の来店、こんなに遅い時間までいるのは今夜が初めてだ。毛足が長い絨毯が敷かれている床に、膝を崩して女性風の斜めの横座り、角度によってはタイトなミニスカートの奥のショーツが見えそうな体勢。
 カウンターから様子を伺うだけの僕には判らないが、圭輔がこれだけ熱心に聞き役に徹しているという事は、加奈が〈アペルタ〉である可能性がなくはないのだろう。〈アペルタ〉は孤独で性欲が強い人に多いという事は過去のデータで判っているし、会員登録時のいくつかの質問項目、特に夢に関する質問は一種のシークレットテストになっている。
 三十代半ばになったいまでも魅力的に見える微笑で、圭輔は自然に加奈との距離を詰めていく。〈アペルタ〉として脈ありなのか、単に今夜の圭輔が遊びたい気分なのかは、現時点では判らない。
 パソコンでチェックすると今夜はこの後の来店予約は入っていない。この後の展開に備えて、念の為、会員向けの店内定点カメラのLIVE中継をダミーに切り換えて、今夜はこの後の来店予約はできない設定にして、入り口のドアの施錠システムを「内から開錠、外から開錠不可」に変更する。       
 圭輔と加奈は抱き合ってディープキスをしている。
 圭輔と話す加奈の様子もずっと観察していたので驚きはない。そういうタイプかどうかは1時間も見ていればだいたい判る。そもそも、ワンナイトの冒険を深層心理レベルでさえ全く求めてない女性はこんな妖しいバーに登録してひとりで来ない。
 圭輔といつものアイコンタクトを交わした僕は、圭輔に上半身を委ねている加奈の背後に座り、加奈のスカートをゆっくりとたくしあげていく。ディープキスを続けている加奈は抵抗しない。普段はスカートで隠されている部分に右手を入れて、ショーツの質感とヒップのわれめの感触を確認しながら股間の奥へ、ゆっくり指先を侵入させていく。
 加奈の股間の敏感な部分に中指の先でそっと触れて、加奈がかすかに反応した瞬間に、ディープキスをしながら加奈のバストをまさぐっている圭輔から〈パルス〉が、加奈の身体を通じて伝わってきた。〈パルス〉は僕の脳に到達した瞬間に、電気的な信号から意味を持った情報に換わり、僕もほぼ無意識で〈パルス〉を返す。
 僕よりも密接に肉体的接触をしている圭輔は、加奈の裡(なか)により深く潜って、加奈の心が、かなり広く性的な昂まりを求めて開かれている事を確認して、メインは圭輔でサブとして僕が絡む事に関して、加奈は全く抵抗は感じていない、どちらかと言うと初めてのふたりとどういう展開になるか、大いに期待している、という情報を〈パルス〉として僕に伝達してくる。それに対して僕も〈パルス〉で了解を返す。
 加奈に触れている指先から伝わってくる、鳥肌が立って皮膚の表面がざわざわする刹那の感覚を伴った〈パルス〉は、右腕を駆け上って脊髄から僕の脳に到達する。〈パルス〉が身体を伝っていく瞬間にも、それなりの快感はあるのだが、いま感じたそれが、普段にも増して強烈だったのは、媒介している加奈が相当なレベルの性的上昇プロセスにあるからだろう。
 言葉にすればそういった内容の事が、僕と圭輔に間に共通認識として立ち上がる。
 実際に僕と圭輔の意識の中にいま生じているのは、言葉ではなく、その瞬間に理解している事柄の情報そのもの、のようなもの。
 自分の意識のレイヤーと、僕と圭輔がやりとりする〈パルス〉によって形成される共有意識のレイヤーがぴったりと重なると、自分の意識の外郭が溶けて、自分という存在の重力から解放されてどこかを自在に浮遊しているような心地よさ。その心地よさは肉体の性的興奮以上とも思える。
 共有意識に、圭輔が発信する〈パルス〉、ディープキスとバストまさぐりによって加奈から得ている加奈の記憶と意識と心(潜在意識)の情報が送られ、僕が右手の指先で触れている加奈から得ている同じような情報も同様に送られ、僕も圭輔も瞬時にその情報を咀嚼する。圭輔と目があってからここまでに要した時間は、実時間にすればおそらく1秒に満たないだろうが、いつものように、僕の内的時間(多分圭輔の内的時間も)では数分に感じられる。
 加奈のブラウスのボタンは外されて、少し下にずらしたブラから露出した乳首は圭輔の指先の刺戟で勃ち始め、圭輔が発する〈パルス〉は更に強度を増し、加奈がいまの状況を嫌がっていないという事は示されているが、僕は、念の為に、自分でも、加奈の深いレベルを探る為に、加奈のショーツを少しずらし、直接、指先でその箇所にそっと触れる。既に溶けたバターのように柔らかくとろけている部分の、特に目指すべき小さなポイントを指先で探り当て、かすかに振動させるようを刺戟して加奈がびくっと痙攣した瞬間、指先を通じて、一番強力な〈パルス〉が流れ込んできた。布地越しではなく、直接肉体に触れる、特に唇・乳首・性器などに触れると、流れ込んでくる〈パルス〉は俄然強度を増すが、いまは圭輔が上半身に触れている事で更に増強されているのか、ひとりで受信する時よりも数倍強力に感じられる。
 加奈の幼少期からいまに至るまでの記憶や、僕と圭輔に対する感情などが、光の奔流のように流れ込んでくる。週末の三日間の加奈はひたすら本とマンガとアニメ三昧だった事も判明するが(そうしながら意識の底では自分について考えていたのかもしれないが)、全ての情報を受容すると僕も圭輔もパンクするので一般的な情報は無効化して、加奈の性癖・過去のプレイに関する情報、いまこの瞬間の加奈の性的欲求に関する情報のみを抽出すると、加奈が今夜ここに来る直前に読んだレディコミのストーリーが強烈にカットインしてきた。    
 イケメンのS系上司に憧れるヒロイン、そのヒロインに憧れている年下の男性の三人が登場する三角関係の話のようだ。弁護士一年生のヒロイン・茜は、事務所代表のS系上司・橋本に、僕とセックスしたかったら僕の目の前でパラリーガルの部下・野中とセックスしろ、と言われる。
 かなり無理がある設定だが、それでも、ヒロイン・茜の心は揺れる。いくらなんでも断りそうな年下の部下・野中は、なにか上司・橋本に弱みを握られているのか、茜に媚薬を飲ませて、セックスをはじめる。場所は弁護士事務所の応接室のような部屋、大きな窓から夜景が見える。媚薬が効いてしまった茜は、橋本に見られている事による羞恥心と快感がないまぜになった心境で、野中にフェラチオをするが野中の欲棒は勃たない。そこに橋本が近づいてきて、野中にキスをして手で触れると野中の欲棒がしっかり勃って茜とセックスする。実は野中は橋本に憧れているゲイで橋本に近付く手段として茜にアプローチしていた事、橋本は目の前でセックスをしているのを見ないと興奮しない、バイの要素もある変態だった、という真相が明らかになり、自我と価値観が崩壊して混乱した茜は、橋本と野中のふたりに同時に責められて、かつてない性的興奮を味わう……
 加奈の心はヒロイン・茜に同調している事が判ったので、さらに同調できるように、僕と圭輔は〈パルス〉を送って加奈の裡(なか)のイメージを強化する。加奈本人が意識していないかもしれないディープな部分で求めているもの、コミックのヒロインが味わっていた絶頂シーンをなるべく、そのまま、再現する。
 三人でキスをしながら、加奈が深層心理でキャスティングしている実在の俳優の演技でレディコミのシーンを完全無修正・何から何まで完全公開バージョンで映像化して、加奈が深層心理で求めている音楽をつけて、加奈の心に〈反映〉させる。いまこの瞬間の加奈の忘我の驚愕と快感が強烈に流れ込んで来るので、さらにそれをフィードバックして〈反映〉の強度を上げる。
 僕と圭輔は、さながら深夜の編集スタジオの監督とプロデューサーのように〈パルス〉で意見交換をしながら、加奈が求めている「画と音」を瞬時に作り上げて加奈の意識に流し込む。
 加奈を発火させたレディコミのシーンに呼応して、ディープキスとクンニや、正常位とイマラチオなど、三人でしか有り得ないプレイを現実の加奈の身体にも施し、快楽と非日常の底なし沼でとことん戯れる。

 圭輔がバックで挿入している体勢で僕は加奈からフェラ受けている。
 いまこの瞬間の加奈の意識は、現実以上の現実感がある超高性能VRを初めて体験して処理が追いつかないような状態でオーバーヒート寸前の筈だが、そこから更に圭輔がピストン運動の速度と〈反映〉の強度を上げても、加奈の意識はオーバーヒートすれすれの状態をキープしてこの状態を享受しているようだ。この状況で無制限にただひたすら快楽にどこまでも身を任せて解放してしまう人は、こちら側が相当に気をつけないとメンタルブレイクダウンしてしまう可能性があるが、加奈は初回から制御能力を見せている。
 突然、通常の〈パルス〉をはるかに超える何かが強烈に流れ込んで来る。自分の意識や共有意識の一部として咀嚼可能な〈パルス〉ではなく、加奈がいまこの瞬間に味わっている生の感覚そのものと思える猛々しさ。
 顔を上げると圭輔を見ると圭輔も驚きの表情。加奈が発している強力な〈パルス〉が妨害しているのか、僕と圭輔の〈パルス〉のやりとりがうまくいかない。
 僕は〈加奈〉としてよつんばいの状態でふたりの男性と同時に行う最も自然で最も濃厚な性的行為を行いつつ、同時に僕自身とし加奈の性技を受けて、加奈に挿入している圭輔を正面から見ている。
 性感そのものとも言える烈しい感覚が僕の全身を駆け巡り、数秒前までほどほどの硬度だった僕の欲棒は、一気に人生で初めて経験するレベルまで怒張して、いまにも達しそうになる。自分から探る意図がない時に女性の方から〈パルス〉が漏れて来るのをかすかに感じたはあっても、ここまの強度の逆流は初めてで、なかば恐怖を感じた僕は、いったん性的接触そのものを中断しようとするが、なぜか、身体が動かない。
 加奈の尖った舌先は限界寸前の僕の欲棒の先孔部を丹念になぞり、根元のあたりを握っている右手は強弱をつけながら刺激を与え続け、その舌の袋を包み込むに包んでいる左手は緩やかに玉を転がすように動く。後門の奥の方が狂おしいように疼き、電流が走るようなちりちりした快感が全身を駆け巡る。普段の射出寸前の数倍数十倍に思える激烈な快感、快感と言う言葉では表現できない感覚に意識が薄れそうになる。このまま射出したいと思ってもなぜか射出に至らない。射出寸前のどうにも止まらないような状態がずっと続く。目を閉じてその強烈な性感に耐える。強烈過ぎて快感なのか苦痛なのかよく判らない。いずれ人生で初めて体験する強烈過ぎる感覚。
 薄目を開けて圭輔の方を見ると、圭輔も同じ感覚を味わっているのか、ピストン運動を続けながら、苦悶の表情にも見える顔。圭輔のこんな顔は初めて見る。圭輔に〈パルス〉を送ろうとしても、
いまこの瞬間の身体の負荷が大きすぎるか、いつもやっている操作を念じる事さえできない。
 射出する事ができないのならいったんこの状況から離脱しないとどうにかなってしまう。
 なんとか気力を振り絞って少しづつ両手を動かして加奈のこめかみのあたりを掴み、加奈の唇と舌を僕の欲棒から引き離そうとするが、どうしてもそれ以上の力が入らない。逆に加奈は僕の欲棒を深く咥え込んで強烈なバキューム刺激を与えてくる。普段の数倍に感じられる射出寸前の快感の強度が更に上がる。
 場所も時間も記憶も自我も何もかも破裂しそうな快感。
 強烈過ぎて耐えられない・死んでしまうと思える快感。
 絶頂感がずっと続くという女性の極上のエクスタシーとはコレの事なのか?
 こんなに強烈な快感がずっとずっと続くなんてとても耐えられない。
 本当にどうにかなってしまいそうだ。
 全身の痙攣が脳に及び、脳が麻痺して、思考が無限に分断される感覚がどんどん強くなってくる。
 思考が分断されていると意識する事さえできなくなってくる。
 僕が僕でなくなっていく……。

 目を覚ましてからしばらくの間、時間と場所と身体の感覚がバラバラで、ぼーっとしていた。半身を起こして首や腕を動かしてみるとちゃんと動く。首や肩を何度も回すうちにやっと意識がクリアになってきた。店内にいるのは僕だけだ。圭輔も加奈もいない。
 圭輔と連絡を取ろうと思ってスマートウォッチを操作するが、AM2:30を表示しているホーム画面でフリーズしているようだ。立ち上がって、ソファの上に散らばっている服を身に着けて、カウンターに入っパソコンを開くが、こちらも全く反応しない。ロッカーの電子キーはスマートウォッチで開閉するシステムなので、ロッカーの中のスマホも確認できない。店のドアも電子キーなのでこのままではドアを開ける事ができない。
 スマートウォッチとパソコンの再起動を何度も試みるが全く反応しない。こんな事ってあるのだろうか。外部に連絡をしようにもその手段がない。
 いったんここは落ち着こう。
 トイレに入って用を足してボタンを押すとちゃんと水は流れた。どうやら全ての電子機器が故障しているわけではないようだ。冷蔵庫も電子レンジも大丈夫。僕のアカウントに紐付いているモノだけが使えなくなっているのか?
 水も食料もあるからこの店に閉じ込められている状態がしばらく続いたとしてもただちに命が危険になる事はない。奥のシャワーブースでシャワーを浴びながら昨夜のプレイ、加奈に永遠に取り込まれると思えたプレイの顛末を思い出そうとするが、途中から思い出せない。 
 加奈は僕や圭輔をはるかに超える〈アペルタ〉なのかもしれない。
 ひょっとしたら儀仗司レベルの……。
 もし加奈に数ヵ月分のエネルギーを一度の性的行為で引き出せるだけの能力を持つ〈アペルタ〉の資質があり、僕と圭輔が加奈を暴走させて制御できない状態にさせてしまったとしたら……。超絶な〈アペルタ〉がその能力を無制限に全開放すれば、量子の境界を超えて、人類が想像できない事態を引き起こす可能性はゼロではない。僕と圭輔のメンター・儀仗司はそんなような事を言っていた。仮にそんな人がいたとしてもいきなりそんな事になる可能性は限りなくゼロに近いけどね、と付け加えてもいたが。
 〈アペルタ〉がエクスターナジー(性的エネルギー)で扉を開いて現実世界で利用可能な量子エネルギーを発動できると言っても、儀仗司のような人は例外中の例外で、これまで僕と圭輔が発見・育成した〈アペルタ〉は、いずれも能力としては軽微でもたらすエネルギー量はせいぜい数日分で、僕と圭輔で充分制御可能だった。
 加奈がこの店の電子機器を量子レベルで破壊してしまうレベルの超絶な〈アペルタ〉ならば、なんとかして儀仗司に連絡を取らなくてはいけない。それにしても加奈と圭輔はいったいどこに行ってしまったのだろう……。【続?】

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■VRアダルトビデオ企画(R18)

*タイトル案
性感で生還!
生きてこそネトラレ!
愛と性技が呼び起こす奇跡!

*コピー案
究極の主観ネトラレ系VR!
アダルトVRの域を超えた感動作!
植物人間状態で意識がない筈の僕の目の前で、
最愛の婚約者が他の男と!
聞こえない筈の声がなぜか聞こえ、
見えない筈の姿がなぜか見え、
死の淵から蘇る僕!

*企画意図
主人公(視聴者)が話さない・動かない設定を生かす唯一無二のストーリー展開
眼の前で愛する女性が他の男性とセックスしている姿をただただ見る事しかできない、
主観寝そべり系VRの特性を活かした究極のネトラレ状況を全国3000万のM男に提供

*登場人物
○僕……事故で瀕死の重傷を負って植物人間状態で入院中
○マイカ……僕の婚約者
○ヒロキ……僕の親友

*展開案
◯マイカ「でも、目を覚ます可能性は、ゼロではないんでしょう?」
 医者「残念ながら、いまの医学では可能性はゼロです」
 泣き崩れるマイカを医者が抱きとめる
 …と、マイカのスイッチが点火してしまう。
 激しく医者にすがりつくマイカ、そのまま、自然な流れでセックスへ…。
※僕は事故で瀕死の重傷を負って植物人間状態で入院、
 僕の最愛の婚約者・美しいマイカは毎日見舞いに来てくれる
※マイカは僕の奇跡の復活を信じているが身体的刺激に極度にヨワい
◯医学的には一切外界と遮断されている筈の僕、
 体は全く動かせず、声も出せないが、
 マイカと医者の性的行為の進展に従って、
 なぜかマイカの声が聞こえ、
 やがてマイカの姿が見えてくる
 マイカの性的興奮が高まるにつれて聴力と視力がどんどんクリアなってくる
眼の前で担当医とセックスするマイカを見て、
 なんとか声を出そう、手を動かそうとするが、僕の体は全く反応しない
○医者が退室した後、興奮醒めやらぬマイカは僕の体を濡れたタオルで拭き、
 僕の乳首を舐めて、僕のペニスに手で触れて口に含むが、僕のペニスは全く反応しない
◯僕が全く無反応なのでマイカの性的興奮が収まっていくにつれて、
 僕のペニスを口に含んでいるマイカの落胆の横顔が次第にぼやけていく
 やがて僕の視界は真っ暗になり、
 マイカが部屋から去ると音が聞こえなくなり、意識も薄れていく
◯マイカの声が聞こえると再び意識が戻り、
 男性看護師、女性看護師、他の入院患者などを相手にマイカが性的行為を始めると、
 マイカの性的興奮に比例して復活する僕と視力と聴力は、
 マイカの性的興奮に収まると再び失われていく
○そんな事が何度か繰り返された後、
 僕の回復は望めない事を遂にマイカも納得して、
 僕の人工呼吸器を外す事が決定した……
◯人工呼吸装置を外す予定の日、僕の親友のヒロキが最期のお別れを言いに来る
◯同様のパターンでマイカとヒロキのセックスがはじまる
◯マイカへの愛と憎しみとヒロキへの嫉妬と怒りがどんどん高まり、
 同時にマイカやヒロキと過ごした過去の様々な記憶がフラッシュバック、
 愛と憎しみと感傷がごちゃまぜになった僕の感情は嵐のように激しく渦巻き、
 ヒロキに立ちバックで責められているマイカの顔を間近で見ると、
 こんな状況でもマイカの美しさに心が踊り、
 ヒロキとマイカの性感に否応なく激しく同調、
 ヒロキとマイカが絶頂を迎えると僕の渦巻いている感情もピークに達し、
 歓喜なのか哀しみなのか本人にも判らないマイカの涙が、
 僕の閉じたまぶたに落ちた瞬間、
 医学的には説明不能な何かの力が死の淵にいる僕の内部に生じ、
 僕のペニスは下着を切り裂いてとてつもなく固く勃起する
○マイカ「こんなに大きく……生きてる時はこんなになった事ないのに」
 ヒロキ「ここがこんな風になるなら、目を覚ますかも。誰か呼んでくる」
 マイカ「ちょっと待って」
 ヒロキヒロキ「まさか」
 マイカ「そのまさかよ」
 マイカはショーツを再び脱いで僕の上に乗って僕のペニスを挿入する
 マイカ「ああっ……すごい……こんなの初めて……」
 マイカの絶頂と同時に何かの力がスパークして一瞬マイカと僕の体が発光する
◯僕は自ら人工呼吸器を外して野獣のような声を出して立ち上がる
 ※以後カメラ客観
○僕とマイカはベッドの上で激しい駅弁ファック
 マイカ「ああっ……なにこれ……どういう……」
 ヒロキ「奇跡だ……愛の奇跡だよコレは(涙を流す)」
 僕「(ヒロキに)さっき(マイカ)とやってたよな?」
 ヒロキ「ゆるしてくれ(ベッドに飛び乗って土下座)」
 マイカ「(僕の名前)どうして?……あっあっ……意識がなかったんじゃ……」
 僕「なぜか見えてたんだよ、全部」
 マイカ「全部?」
 僕「そうだよ(一段と激しくピストン運動)」
 マイカ「許して……あああああ……もっと……」
 ヒロキが顔を上げるとその視点の先に僕とマイカの局部の激しいピストン運動、
 見てはいけないと思いつつも目をそらす事ができない
 僕「(ヒロキに)泣くのか興奮するのかどっちかにしろよ」
 ヒロキ「え?(と視線を落とすとズボンを突き破りそうな勢いで勃っている)」
○僕とマイカとヒロキは様々なやり方で三人でセックス、
 僕の心拍モニターは健常人の数倍の心拍すを計測、
 その異常アラームで駆けつけた医者や看護師も加えて歓喜の大乱交、
 同室の他の寝たきり患者もなぜか元気になって参加する大団円、
 絶頂の瞬間に僕の心臓は停止したようだ……(計器のフラットライン)

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■1984年日記
●1984.10.18(木)
○M浦がかわりににっかつをやってくれる事に。
○徳利を買ってアツカンで一杯やる。延々テレビ見る。
○F見さんを「ポリス・アカデミー」に誘ってあっさり断られる。食い下がるべきなのかな……
●1984.10.19(金)
○1·2ペケ、3·4基礎演久々に出席。2食で和定食。
○5·6生物学ペケ。S浦、N口と「茶房留」。
○夜中M浦来る。
※ペケ=サボリという意味らしい(自分でも覚えていない)
●1984.10.20(土)
○Tさんの撮影手伝い。たいしてやる事なかった。
○午後からH野と映画など。SWゲームやっと3面突破。「ワンス・アポン……」マリオン11F日劇 すごい混んでいた。内容はなかなか良かったが3時間半は物理的に長い。キネ旬11月上旬号水野晴郎シネマメモリー「実は青春への限りないノスタルジー」に賛成。少年時代の回想シーンがなんとも言えず良い。
●1984.10.21(日)
○10:00頃A谷さんからモーニングコール。10分遅れて参加。
※多分撮影の手伝い
●1984.10.22(月)
○12:30過ぎ掲示板前。K池sanの撮影。4丁目、図書館の階段。
○5·6体育。ボールが捕れない。
○7·8映画表現論混んでいて出れず。
○にっかつに寄って「先生、私の体に火をつけないで」少し観る(中盤〜後半)。東千恵のロリコンボイスがなんとも良い。竹下ゆかりの声ははっきり言ってコワい。
○ロサ会館の焼肉屋。食い飲み放題2480円。M浦ウイスキーをひとりで飲んで30分でダウンして約3時間トイレ。
●1984.10.23(火)
○にっかつ早番。「先生、私の体に火をつけないで」前半観る。
○SOUND BOXで「禁区」など借りる。
○M浦より架電、昨夜の事は「全く覚えてない」。みんなそう言うけど、本当にそーかなー。
●1984.10.24(水)
○体育祭さぼり、一日中寝ている。
○安田成美「銀色のハーモニカ」相変わらずの声質。アレンジがメルヘン。
●1984.10.25(木)
○1·2英1久々に出席。
○S浦と1食、レンタルレコード屋、ゲームセンター。
○昼休みスコープ、Kちゃんに寺山の事をきかれる。※寺山修司?
○午後、S木さんの撮影。ワンカット出演(足だけ?)。
○8m/m班途中で出て銀座へ。スカラ座「ロマンシング・ストーン」。
●1984.10.26(金)
○久々に8:00前起床。1·2自然人類学3·4基礎演出る。
○昼休みスコープ→「ピエロ」。
○23:00頃から半荘3回。
●1984.10.27(土)
○9:30頃3人帰って14:30頃まで寝る。
○日米野球をぼーっと見る。
○夕方菊K池さん撮影。とんでもない役。事前に言って欲しい。人権無視だ。
●1984.10.28(日)
○全くの無駄な1日。やたら寝てばかり。
○夜中、K川T也にハガキを書く。

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■2024年日記
●2024.10.17(木)くもり
○昼食は冷奴2個、ごはん1個、ゆでたまご。
○明日冷蔵庫配達予定で落ち着かない。自分でコントロールできない状態がやがて訪れるという状況は落ち着かない。
○機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム 全6話 Netflix
毎度の話だが〈ガンダムのテーマ〉と呼べる音楽で一気に世界に引き込まれるという事はない。
舞台設定は1年戦争のヨーロッパ戦線でおなじみの機体はたくさん登場するが、全体的なルックが違い過ぎてガンダムを見ている気はしない。日本語版は例によって典型的な声優っぽい話し方(妙に力が入っている)をするキャラが多い。ファーストガンダムのように多くのキャラが張らずに話す作品は最近でもあるのだろうか。3DCGアニメの人物の顔は以前に比べてかなりマシになったがやはり生理的に苦手。
●2024.10.18(金)くもり/雨
○昔の日記採録。ネガティブな文章が多いので気をつけないと持っていかれそうなる。
○ドジャースvsメッツ3回裏ダブルプレイ判定覆ってセーフ、なぜ一塁手は限界まで体を伸ばして少しでも前で早く捕ろうとしないのだろう? 最近はNHKのアナウンサーも普通に絶叫実況をする。ちょうどよく感じられる音量で仕事をしながら流していると時に不快に感じるほどうるさい。AIがこんなに進化してるのならAI実況で実況方法を指定させて欲しい(僕は常に淡々でOK)。
○AIがこんなに進化してるのならgoogle日本語入力の変換を前後の脈絡から一発で決めて欲しい。
○YouTubeノゴローチャンネル(ドラクエウォーク)、顔出ししないままの方が良かったw イメージしていた顔と違うので顔が映っていると違和感。
○砂時計ボーナスでMatch Factory! 656やっとクリア、無課金では平場でもクリアできない難易度がずっと続くのだろうか。
○12:00〜15:00の配達時間指定、数秒後にドアホンが鳴るかもと思うと何をしていても落ち着かない。80年代は日にち指定だけで時間指定はできなかった。いまは荷物によっては配達状況を確認できたり、到着予定時間をメールで告知してくれる。そういうサービスを1度利用してしまうと3時間の指定時間がとてつもなく長く感じる。AIがこんなに進化しているのだから、全ての配達物にチップを付けて到着予定時刻を自動的に告知するサービスがはやく当たり前になって欲しい。
○13:35頃「あと約5分」で到着と電話来て実際の到着は13:45頃。ディズニーランドシステムで長めの時間を言えばいいのに。15分と言われて10分で来る方がお得感がある。外箱はサービスで持って行ってもらえたのであっという間に設置完了、
○玄関に置いていたダイニングチェア、この部屋には到底置くスペースはないと思っていたが、本棚をふさぐ位置においてみたら意外と大丈夫そうなのでしばらく置いてみる。
○夕方、東急プレッセ。ピーコックより安いのはたまごだけ。いつものチョコもルイボスティーもない。
○夕食は牛すき重、カリカリささみ揚げ、キムチ、金麦、焼酎水割り。
○ジャイアンツvsベイスターズ ①0-2②1-2③1-2 サッカーか! 中山3番なのど連日シーズン中に1度も組んだ事がない打線。僕が監督なら①丸②岡本③大城④坂本⑤浅野or長野。
○きこえる(2023=道尾秀介)講談社 262頁
面白い試みだがコードを読み取って再生するのが面倒くさい。これをやるなら最初からデジタルで構築して音声もワンクリック再生の方が良い。
○言語の本質(2023=今井むつみ, 秋田喜美)中公新書 269頁
パラパラ立ち読みした時は面白そうに思えたが読んでみるとそうでもない。文章が硬くて読んでいて楽しくない。著者の大胆な仮説で良いので一言で言える〈本質〉に踏み込んで欲しかった。巻末のまとめ「言語の本質的特徴」を読めば、言語というモノは言語で完全に定義できるものではない、という事は判る。箇条書きでまとめられている「言語の本質的特徴」は全部で30以上ある。研究者向け。
○「それぞれの孤独のグルメ」
デスクで肩をまわしている板谷由夏に女性看護師が「大丈夫ですか」「すごく疲れてるように見えたんで」と”後ろから”声をかける。この瞬間の感想ではなく、今日一日(またはここの所)疲れているように見えた、という意味で言っているのかもしれないが、だとしても、デスクで肩をまわしている人を背後から見て発する台詞としては違和感。隣のデスクから顔の表情が見える状況で言う台詞なら判るけど。
●2024.10.19(土)はれ(暑い)
○昼食はそうめん。
○夕方、近所散歩、ピーコック。ピーコック坂の麓にペットショップ開店。
○夕食は餃子、麻婆豆腐、アスパラソテー、納豆、キムチ、ごはん1.5杯、金麦。
○箱根駅伝予選会、立教1位!
○残り4試合で勝点差7、札幌は全勝しても柏や浦和が2勝したら上回れない。相当厳しい。
○ジャイアンツやっと1勝。井上6回1安打1失点、ソロ1被弾のみ、6回1死まで完全。
○1875年以降の観測史上最も遅い真夏日。
●2024.10.20(日)はれ
○目が覚めると久々にギン勃ち、この年齢だと逆に不調を疑う(死にそうだから?)。
○昼食はやきそば、コンソメスープ。
○サッカー中継の音を流しながらウトウト。75分頃北川航也の先制ゴールで目が覚めて、その後を見るが逆転負け(清水1-2山形)。長崎勝って今週の昇格ならず。
○夕食はコロッケ3個、スモークタン、きゅうり、寿司(すだち、甘口醤油)、日本酒、金麦。
○ソロ本塁打1本で1-0でジャイアンツ勝利。これでアドバンテージを含めて3-3。
○「最強スポーツ男子頂上決戦」跳び箱以外はどの種目も改変されて面白みが減った。ビーチフラッグは旗の数が減って駆け引きの要素がなくなった。綱引きにはあえて引かせてバランスを崩させるなど駆け引きの要素があったが、壁の押し合いは駆け引きの要素はなく、ほぼ体重で決まる。
○アトラス(2024=ブラッド・ペイトン)120分 Netflix
数メートルの大きさのロボットのAIと神経リンクで同期。ジャンボーグAから相当進化。実際は別の星に基地を作れるレベルまでAIが進化したらた人類は歯が立たないと思うがエンタメとしてはまあまあ。最後はやっぱり主人公側とAI側のボスの1対1の戦いになる。
●2024.10.21(月)くもり
○昼食は納豆たまごごはん、キムチ。
○デスク下に置くつもりで買った本棚、組み立てて置いてみると大き過ぎて左膝がぶつかる。
サイズを間違えていたようだ。仕方がないので暫定的に玄関に置く。
○中目黒図書館4冊返却。電車で広尾に移動して臨川図書館、キネマ旬報読んで4冊借りる。
今後は臨川図書館をメインライブラリーにするつもり(長谷戸小学校の返却ポストを利用する)。
○明治通りの信号待ちですぐ足元に犬のリード、信号が変わった瞬間リードが邪魔でまっすぐ前に踏み出せず、飼い主の向こう側を大きく迂回を余儀なくされる。ちらっと見た限りでは飼い主は中年〜老年女性。他人が犬や動物にアレルギーや嫌悪感がある可能性を全く考慮しない自己中心主義者。
○夕食は和風弁当、チーズ揚げほか、金麦。
○巨人2-3横浜で横浜が日本シリーズ出場権獲得。8回裏先頭坂本がヒットで出塁、バントは嫌いな僕でもさすがにここは当然代走・増田で送りバントだろうと思ったら、強攻策で凡退。謎采配。9回表横浜は普通にバントで決勝点。それにしても点が入らないシリースだった。双方が2得点以上は6戦目のこの試合だけ。4点以上入った試合は1試合だけ。
○「ナイツ ザ・ラジオショー」ゲスト・宮本慎也
ジャイアンツは岡本の打順を2番か3番にした方がいい、4番は極端に言えば誰でも良い、打てる人になるべく多くの打席を与えるべき。宮本の意見に完全同意。ソフトバンクは現役投手の球を再現できる超高性能のピッチングマシンを所有、日本の球団で持っているのはソフトバンクだけ。宮本自身がこのマシンを見た事がある訳ではないようで若干曖昧な言い方だった。
●2024.10.22(火)はれ
○昼食は納豆たまごごはん、昨日のおかずの残り。たっぷり食べても妙に空腹を感じて昨日買ったおやつを少し食べる。
○映画でも観に行こうかと思ってもいざネットで席を予約する段になるとなんだか面倒になる。前売券を買っておけば後は行くだけだった以前の方が映画館に向かう腰が軽かった。あるいは単にトシを取って何をするのも億劫に感じているだけかもしれないが。
○約1年ぶり2回目の「King Wether」(ピーコック地下)。20:30前まで約3時間滞在して客はぼくひとり。後ろの棚に並んでいるマンガを眺めて、処分してしまった藤子不二雄「ミノタウロスの皿」、覚えていなかった結末は事態は変わらず少女はウス族に饗応(実際に食べられる場面は描写はない)。3杯1品で2500円。
○帰宅するとMacBook Air発熱して落ちている。どういう状況で生じるのか相変わらず謎。
○夕食は21:00前 いわし缶詰、チンごはん、キムチ、味噌汁。
○朝ドラ「おむすび」橋本環奈の目のメイク、冒頭と13分頃でかなり違うように見える。
●2024.10.23(水)くもり/雨
○NBA開幕戦レイカーズ110-103ティンバーウルブス、4Q途中から。レイカーズの開幕戦勝利は2016年以来。NBAのファイナルは6月中旬、サッカーと違ってしっかり約4ヵ月空く。
○昼食は冷茶漬け、キムチ。
○U-NEXT見放題をひとつにまとめる。時系列別の方から書いていく事にする。
○夕食は焼鮭、卵焼き、オクラのおひたし、納豆、キムチ、味噌汁、ごはん2杯、金麦。焼鮭でごはんを食べすぎてしまってお腹が苦しい。アド街五反田。
○大阪万博のガンダムの片膝ついて右手を上げたポーズはどういうコンセプトなのだろう? こんな格好の名場面は思い出せないのだが。
○柳沢きみお「市民ポリス69」Kindle
小遣い3000円の冴えない48歳のサラリーマンが市民ポリスに選ばれて麻酔銃で悪を成敗する。麻酔銃で眠れせた後は「連行願います」と電話するだけ(調査報告書作成業務は不要!?)。市民ポリスの任務の話はさほど広がらず、麻酔銃を使って強盗をするしないで悩み、主軸は部下の若いOLになぜか好かれてセックス三昧という話に脱線して最後数コマで唐突に終了。一般的な作品なら〈脱線〉だが柳沢きみお作品としてはありがちな展開。
●2024.10.24(木)
○柳沢きみおkindle unlimitedで通常の単行本形式はあらかた読んでしまったようで、遂に只野仁に手を出す。
○本日届いたIHクッキングヒーター、愛用の土鍋は非対応。普通の片手鍋で動作確認、インスタントラーメンを作って土鍋に移して食べる。本体裏側から薬品っぽい変な匂いがする。使う度に毎回この匂いが出るなら使い続けるのはキツい。
○駒沢通りの雑貨&家具店ちょっとのぞいて駅方面散歩。ピーコック。
○夕食は納豆たまごごはん、コロッケ3個、甘酢唐揚げ1個、キムチ、味噌汁、金麦。
○無料のライスや大根おろしを客が残す問題、店側が勝手に提供しているのなら店側が怒るのは筋違い。満腹になった、食べているうちにお腹が痛くなった、実はアレルギーがある、など様々な理由が考えられる。いずれ、金は払っているのだから客側に「残す権利」はある筈。
●2024.10.25(金)
○早めに寝て早朝に起きてずっと起き続けるパターンは、日中ずっと多少眠く、ついつい食べすぎてしまう。どのパターンも一長一短。ベストパターンはやはり3:00就寝9:00起床か。
○昼食は冷茶漬け+ゆでたまご、キムチ。
○TOHOシネマズ六本木ヒルズで「シビル・ウォー アメリカ最後の日」予告編と邦題から想像したエンタメ戦争映画ではなく断然アート(感想別項)。本編開始は16:00頃。15:45の回なら15:30に出れば充分間に合うという事だ。最後列で字幕の見え方が不安だったが、若干に二重に見えるが判読するのが辛い、という程ではなかった。映画館で映画を観るのはやはりただそれだけで非常に楽しい。ついつい電車に乗ってしまったので広尾で降りて歩く。
○夕食はチキングリル、焼き野菜、オクラ、納豆、キムチ、味噌汁、ごはん1.5杯、金麦。
○二度のお別れ(2003=黒川博行)創元推理文庫 233頁 ※1984文藝春秋
黒川博行デビュー作品(35歳の頃の作品)。「疫病神シリーズ」や「後妻業」のソリッドな文体・疾走感がある構成はこの時点では萌芽。身代金の受取方法に工夫があるのは「大博打」に類似。トリック自体は面白いが自殺するつもりの犯人が自ら自供という展開は興ざめ。関西弁の会話の面白さもまだそうでもなく、会話も地の文もそこそこ冗長で、あえて言えば普通の小説。もしこの作品を最初に読んでいたら他の作品も読んでみようと思わなかった可能性大。
●2024.10.26(土)くもり
○Match Factory! 699ウルトラ難しい、こんなんノーアイテムでは絶対ムリ。100G追加しても多分ムリ。今度こそやめるか?
○ずっと不安定だったMacBook Air2019のバッテリー、遂に修理サービス推奨になってしまった。
iText Express3.5.7にアプデしたらレインボーサークルで使えないのでTime Machinemから3.5.5を復旧。
○昼食は高菜チャーハン。
○夕食は中華あんかけ肉野菜炒め、鴨ロース、カニカマ、キムチ、ごはん1.5杯、たまごスープ、焼酎お湯割り、金麦。
●2024.10.27(日)くもり/雨
○若干寒さを感じて長袖長ズボンに着替えたらちょっと暑い。
○昼食はミートスパゲティ。
○清水1-0栃木J1昇格決定、栃木はJ3降格決定。
○夕方選挙。発券機の不調で僕だけ先に投票券渡され、いつまでかかるか判らないので傘を受け取って別行動。
○夕食は鶏唐揚、鳥腿肉アスパラ、ナス唐揚げ、茶碗蒸し、ひじき煮、寿司、とろろお吸い物、日本酒、金麦。
○女王陛下のお気に入り(2018=ヨルゴス・ランティモス)120分 amazon
PSVRシネマモードで鑑賞。天井と床が同時に映る変な画角のショットの多さは当然狙いだった。https://eiga.com/news/20190222/21/

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