EVER LASTING MOMENT VOL.13

2025年1月9日発行

■EVER LASTING MOMENT VOL.13
○昭和の薫り漂うWEBマガジン
○推奨年齢50歳以上
○無駄に過激な性的描写閲覧注意(R18)
○小説/散文/妄想/企画 或れ此れ其れ何れなんでも有り
○誤字脱字間違い辻褄合わず各自適宜補完にてよろしく哀愁

いずれ一夜の夢ならば
呑んで謡って ホイのホイのホイ
今宵とことん ホンダラッタホイホイ

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■映画/ドラマ/スポーツなど
●2024年
○虎に翼(朝ドラ)伊藤沙莉
○おむすび(朝ドラ)橋本環奈
○光る君へ(大河ドラマ)吉高由里子
○それぞれの孤独のグルメ(テレビ東京)
○極悪女王(Netflix)※全5話
○地面師たち(Netflix)※全7話
○機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム(Netflix)全6話 ※1年戦争
○ハウス・オブ・ザ・ドラゴン2(U-NEXT)※全8話
○No Activity(Amazon)※全6話
○STAR WARS アコライト(Disney+)※全8話
○STAR WARS スケルトン・クルー(Disney+)※全8話
○10/05土〜02/11火 モネ 睡蓮のとき(国立西洋美術館)
○11/15金 グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024=リドリー・スコット)148分
○11/29金 正体(2024=藤井道人)120分
○12/13金 クレイヴン・ザ・ハンター(2024=J・C・チャンダー)127分
○12/13金 不思議の国のシドニ(2023=エリーズ・ジラール)96分
○12/13金 バグダッド・カフェ(1987=パーシー・アドロン)108分
○12/13金 ペパーミントソーダ(1977=ディアーヌ・キュリス)101分
○12/14土 キノ・ライカ 小さな町の映画館(2023=ベリコ・ビダク)81分
○12/14土 アイヌプリ(2024=福永壮志)82分
○12/20金 ライオン・キング ムファサ(2024=バリー・ジェンキンス)118分
○12/27金 神は銃弾(2023=ニック・カサベテス)156分
○12/27金 占領都市(2023=スティーブ・マックイーン)251分
○12/27金 I Like Movies(2022=チャンドラー・レバック)99分
○12/27金 私にふさわしいホテル(2024=堤幸彦)98分
●2025年
○01/03金 ビーキーパー(2024=デビッド・エアー)105分 ※ジェイソン・ステイサム
○01/03金 ぼくらのふしだら(2024=小林大介)74分
○01/05日 べらぼう(大河ドラマ)横浜流星
○01/10金 エマニュエル(2024=オドレイ・ディワン)105分
○01/10金 劇場版 孤独のグルメ(2025=松重豊)110分
○01/12日 テニス全豪オープン
○01/12日 大相撲1月場所
○01/17金 敵(2023=吉田大八)103分
○01/17金 サンセット・サンライズ(2024=岸善幸)139分 ※脚本宮藤官九郎
○01/17金 アーサーズ・ウイスキー(2024=スティーブン・クックソン)95分 ※ダイアン・キートン ※若返り
○02/09日 第59回スーパーボウル
○02/14金 キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド
○02/14金 Jリーグ開幕(現行春秋制最終シーズン)
○02/15土~03/07金 脚本家で観るロマンポルノ(ヴェーラ)
○03/18火 MLB開幕戦ドジャースvsカブスat東京ドーム
○コブラ会 最終シーズンPART3(Netflix)※24年7月PART1/24年11月PART2
○4月 あんぱん(朝ドラ)今田美桜
○04/05金 HERE 時を越えて(2024=ロバート・ゼメキス)104分
○04/13日 大阪・関西万博開幕
◯6月 サッカークラブW杯(新方式、32チーム)
○夏 遠い山なみの光(2025=石川慶)※原作カズオ・イシグロ
○09/13土〜09/21日 世界陸上(東京)
○10月 ばけばけ(朝ドラ)髙石あかり
○11/06木 ストレンジャー・シングス 未知の世界最終シーズン(Netflix)
○冬 果てしなきスカーレット(2025=細田守)
●2026年
○1月 豊臣兄弟!(大河ドラマ)仲野太賀
◯02/06金 ミラノ・コルティナ五輪
○3月 第6回WBC
○05/22金 STAR WARS新作公開?
◯06/11木 サッカーW杯アメリカ/カナダ/メキシコ大会
○8月 Jリーグ開幕(秋春制第1シーズン)
○12/18金 STAR WARS新作公開?
●2027年
○世界陸上(北京)
○バスケW杯
○ラグビーW杯オーストラリア ※20→24に増加?
○12/17金 STAR WARS新作
●2028年
○EURO2028イギリス/アイルランド
○07/14金〜07/30日 ロサンゼルス五輪
●2029年
○世界陸上(バーミンガム?)
●2030年
○サッカーW杯モロッコ/ポルトガル/スペイン大会(100周年記念大会)
●2031年
○世界陸上
●2032年
○EURO2032イタリア/トルコ
○07/23金〜08/08日 ブリスベン五輪

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■日々是雑感2025① 名前が出てこない

世に言う〈太陽族映画〉とは「太陽の季節」「狂った果実」「逆光線」「夏の嵐」「処刑の部屋」の5本だけ(小林信彦「コラムは笑う」ちくま文庫 P331〜)。この本も少なくとも3回は読んでいるのに読む度に新鮮。いったい僕の記憶力はどこまで衰えているのだろう。

20代前半までは「知っているのに名前が出てこない」と言う年上の人の発言の意味が判らなかった。知っているなら名前は出てくる筈だし、名前が出てこないのなら実は知らないのでは? と思っていた。その頃までは、一度見聞した名前は特に記憶しておこうと意識しなくても、いつでも自然に出てくるのが当たり前だと思っていた。

「絶対知っている筈の人の名前や作品名がとっさに出てこない」という現象が始まったのは25歳頃から。いまでは当時の年上の人の発言の意味は判り過ぎる程によく判る。間違いなく知っているのに「名前」が入っている引き出しの「場所」が判らなくなっているような感覚。引き出しの数が増えすぎて整理がおいつかない。

45歳頃からは年々悪化の一途。いまや名前はすっと出てこない方がむしろ当たり前。1000%身についている筈の名前、例えば「原節子」とか「ロバート・デ・ニーロ」が出てこない事もあるし、普通の一般名詞、例えば「茶碗蒸し」とか「ヒートテック」が出てこない事もある。本を読んでいても、読むそばから忘れていくので、読んでいる最中に「この人誰だっけ?」と思って前の方を読み返す事もしばしば。

名前は出てこなくても顔は浮かんでくるし、その人に対して感じている言葉で表現できない好悪の感情のようなものも浮かんでくる。結局、名前や作品名などの「言葉」は単なる「記号」に過ぎない、という事なのだろう。

名前が出てこない時になぜか頭に浮かんだ言葉が実は脳の野郎が与えてくれたちょっとしたヒントだった、という事はよくある。先日「ショーン・ペン」が出てこなかった時に浮かんだ言葉は「短い名前」だった。「ショーン・ペン」は短いえんぴつと連想させるダジャレで覚えよう(ショート・ペンシル)。

お互いに咄嗟に名前が出てこなくても、ショーン・ペンは「あの映画で教室にピザの出前を取るバカ」で話は通じた。同じ時代を生きて同じ映画を一緒に見た同年代でないとこうはいかない。

記憶にまつわるエトセトラは、挙げていけばキリがない。
記憶が全てだが、記憶ほど当てにならないものはない。

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■日々是雑感2025② 名曲喫茶ライオン

以前から一度は行ってみたかった「名曲喫茶ライオン」に行ってみた(渋谷・道玄坂)。
1926年創業、1950年再建。
芦原すなお「東京シック・ブルース」で主人公が上京する時に電車で隣り合わせた女の子と一緒に2回行く店(「東京シック・ブルース」集英社文庫P101/P397)。

1Fは満員で2F後方の席。
結論から言えば音楽を味わう環境としては期待外れ。単純に音量不足。
少々の私語や雑音がかき消されるような大音量を期待したが、第九の大合唱部分でもそうでもなかった。
1Fのスピーカーに近い席なら多少は違うのかもしれないが、映画館の床が震える程の大音量のドルビーサラウンドの音に囲まれる環境に匹敵する体験を期待するのは野暮で、古い建物で雰囲気とムードを楽しむべき店なのだろう。

15:00から第九とあったので14:30過ぎに入店。
第九のおなじみの部分(合唱があるパート)だけを15〜20分程度かけてくれるのかと勝手に予想していたが、多分前の曲が押して開始も遅れて、おなじみの部分(第4楽章)が始まったのは16:00過ぎ、体勢も変えにくい小さな座席だった事もあってそこまでの時間が結構長く感じた。
クラシックは演歌と同様に予想外のメロディ展開は殆どないので、耳馴染みがない曲を延々聞いていると、延々同じ音楽を繰り返し聞いているような気がしてくる。

普段と違う空間で普段と違う体験自体は新鮮だった。
74年前からあまり変わってなさそうに思える内装によるトリップ感。

一部の照明は普通の白の蛍光灯で店内は意外と明るかった。
全部電灯色でもっと暗い方がムードは良くなる気がするが、あまり暗くすると、2Fの左側の席(背面部がやたらと高い)でよからぬ事をするカップルが出てきてしまうかも、ひょっとしたら、かつてそういうカップルがいたから一部を白の蛍光灯にして店内を明るくしたのかもしれない、と妄想が膨らんだ。

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■U-NEXT見放題(R18)
※自然に感じられる画を重視してチェック(顔面テカリ否定派)
※女優を生かすも殺すも髪型/メイク/衣装/撮る角度/照明次第
※現在は配信停止になっている可能性があります

●過激裏オプ交渉 個人撮影会002(2024年6月)109分
○普通の社会人風、角度によってはかわいい、横顔美人、乳首小さめ
○ベンチで変な姿勢、顔がかわいく撮れている(16分頃)
○セーラー服コスプレでプレイ(39分頃〜)
○背面騎乗位で女性が動く、上半身着衣、明るすぎない画(79分頃)
○上半身着衣の後背位、遠目で横から見た方がかわいく見える(86分頃)

●ガチでかわいい素人妻が手違いでAVデビュー(2024年6月)29分
○ぱっと見一瞬安藤美姫、ナチュラルな美人、スタイル普通
○冒頭インタビュー照明当てすぎで顔面テカる

●あまちゅあハメREC #さとみん #女子大生(2023年12月)115分
○アイドル風フェイス、大きなバスト
○居酒屋で自ら胸元を開けて一瞬ブラを見せる(乳輪はみ出し、10分頃)
○トイレでフェラ、顔テカリまくり(21分頃)
○基本的に常に照明当てすぎ、時に不気味に見えるほど顔テカる
○大きな窓から夜景が見えるホテルの部屋、ヒキの画でも顔や膝がテカる

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■島耕作

島耕作プロフィール
生年月日 1947(昭和22)09.09(乙女座/B型)
出身地 山口県岩国市
出身校 私立鷹水学園高校
出身校 早稲田大学法学部(1970年卒業)
資格 普通自動車免許
資格 実用英語技能検定1級
身長 177㎝
父親はサラリーマン
母親は呉服商
ひとりっ子
大学時代ESS
好きな食べ物 サラミ 
好きな食べ物 トリュフ
好きな食べ物 オリーブオイル
嫌いな食べ物 酸っぱいもの
ワインに詳しい
バリ島が好き
77年結婚、89年離婚(怜子)
12年再婚(島耕作65歳、大町久美子45歳)
長女 奈美(79年誕生)
孫 耕太郎(03年誕生)
*出典「島耕作クロニクル 連載30周年記念エディション」

島耕作職歴
1970年4月 初芝電器産業株式会社入社
1970年11月 本社営業本部 販売助成部屋外広告課
1971年11月 本社営業本部 販売助成部制作課
1976年1月 本社営業本部 販売助成部制作課主任
1980年3月 本社営業本部 販売助成部制作課係長
1983年5月 本社営業本部 販売助成部宣伝課課長 *課長島耕作①
1985年1月 ハツシバアメリカ NY支社宣伝部 *課長島耕作①②
1986年1月 本社営業本部 販売助成部宣伝課課長 *課長島耕作③④
1987年5月 電熱器事業部 営業部宣伝助成課課長(京都)*課長島耕作④⑤  
1988年5月 本社営業本部 販売助成部ショウルーム課課長
1990年5月 フィリピンハツシバ マーケティングアドバイザー
1990年11月 本社営業本部販売助成部総合宣伝課課長
1992年2月 本社総合宣伝部部長
1999年1月 初芝電産貿易株式会社代表取締役専務(出向)
1999年9月 サンライトレコード株式会社代表取締役専務(出向)
2001年4月 本社市場調査室
2001年5月 福岡初芝販売センター代表取締役専務(出向)
2001年10月 福岡初芝販売センター代表取締役社長(出向)
2002年2月 本社取締役九州地区担当役員
2002年6月 本社取締役上海地区担当役員上海初芝電産董事長
2005年2月 本社常務取締役中国担当役員
2006年11月 本社専務取締役
2008年5月 初芝五洋ホールディングス株式会社代表取締役社長
2013年7月 TECOT代表取締役会長
2019年8月 TECOT相談役
2022年1月 TECOT相談役退任
2022年3月 株式会社島耕作事務所設立 UEMATSU塗装工業社外取締役
※2010年1月社名変更(初芝五洋ホールディングス→TECOT)
*出典Wikipedia

●課長040 YOU DO SOMETHING TO ME
◯ホテルでかつ子に遭遇(歌舞伎俳優同伴)
・南座の顔見世興行4日目の芸姑・舞妓の総見をかつ子と一緒に観る
・最近のかつ子はのぼりつめた時に「あなた」と発する
・営業部忘年会2次会で鈴鴨万梨子(かつ子の妹)とチークダンス
・完全に酔いつぶれた万梨子を送る→ホテルの廊下でかつ子に遭遇
*電熱器事業部 営業部宣伝助成課課長(京都)
*モーニング88年1号掲載
*課長 島耕作 第5巻(1988)

●課長041 SLEEPY TIME GAL
◯かつ子の家で大晦日を過ごす(年越しのキス)
・泥酔した鈴鴨万梨子(かつ子の妹)を寝かせてホテルを出る
・翌日万梨子がくれたメモを捨てる(大好きな島課長様へ、住所記載)
・歌舞伎俳優はかつ子のパトロン、年に数回しか会わない(島がかけた電話)
・かつ子の家でピロートーク「水商売の女性の自殺者が一番多いのは正月」
・おことうさんです(舞妓達の大晦日の行事)
・こたつでみかんを食べながら除夜の鐘、ベランダで年越しのキス
*電熱器事業部 営業部宣伝助成課課長(京都)
*モーニング88年2·3合併号掲載
*課長 島耕作 第5巻(1988)

●課長042 SPEAK LOW
◯お茶屋「西紋」の女将フク急死
・高槻販売研修所で「パンメーカーの店頭宣伝」の講師
 所長・福田「実力で出世できるのは課長まで。それから先は運」
・群馬茨木栃木の系列販売会社社長の接待、
 女将フク激怒「祇園の芸者と温泉芸者の区別もできない山猿」
・フクが倒れて救急車が来るまで蔵重事業部長と昔話、
 子供の頃の蔵重は高い木に登って泣いていた(人に涙を見られなくない)
・フクは緊急搬送中に死亡(蔵重がつきそう)
*電熱器事業部 営業部宣伝助成課課長(京都)
*モーニング88年10号掲載
*課長 島耕作 第5巻(1988)

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■水深ゼロメートルから(2024=山下敦弘)87分 U-NEXT

月末で失効するU-NEXTポイントでレンタル(399円で48時間)。

永遠に続く夏。永遠に続くいま。

メイクする子が突きつけるジェンダーギャップに関する世間の正論。阿波おどりの子と水泳部の子はその正論に素直に従いたくない。いずれは従わざるを得ないとしても、いまこの瞬間は従いたくない。いまこの瞬間に自分の裡にある感覚を最優先したいと強く思う(青春の特権)。

「ブレックファスト・クラブ」にも終盤互いに心情を吐露するシーンがあったが結論は出なかったと記憶する。人生においてはっきり白黒付けられる事なんて殆どない。

ラストでいきなりの雨でムードを一変させるのが日本映画っぽい。
言葉で説明できる事には限界がある。

子供の頃から踊っている阿波おどりにいまさら練習が必要とは思えない。阿波おどりの子は冒頭の時点では祭りで踊るかどうか悩んでいて、ラストで今年も男踊りを踊る事を決意した、と解釈してみたが、男踊りに拘る本当の理由は明確には語られていない(本人も言葉では説明できない? 実は性自認問題?)

高校生の補習授業設定と終盤のメイクで当然「ブレックファスト・クラブ」を想起。
四国の方言・女子高校生・水にまつわる話でなんとなく「がんばっていきまっしょい」も想起。

もともとが演劇なのでかなり場所が限定的。ほとんどのシーンが水のないプール。

プールの底に溜まっている砂を本気で可能な限り掃除しようと思うなら、端っこからブロックごとに地道に着実にやっていくべき。時間が進行しても一向に減っているように見えないプールの砂は永遠に続く高校2年の永い夏や、いまやっている事は人生の無駄かもしれないと感じる青春のモヤモヤを象徴している。

女子ふたりが横並びでこちらがわに向かって歩いてくるシーン(2回とも長回し)はありえないほどに歩く速度が遅い。これもいまこの瞬間がいつまでも続くようなムードに寄与している。

体育教師のさとうほなみ以外は全員初見。5人の生徒役の程々の芝居と程々のルックスに好感(演出とメイクで狙っている?)。ここにも「がんばっていきまっしょい」に通じるものを感じた。

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■がんばっていきまっしょい(1998=磯村一路)

3回目か4回目の鑑賞。

美しい海、規則正しい掛け声。
使われている音楽はほぼ全部なかなか良い。

当時の流行語も取り入れた「アイコ十六歳」は「現在進行系の青春」に対して、この作品は「郷愁としての青春」を描いていて、使われなくなっている現在の部室を描く冒頭のシーンがそれを補強しているが、初見では冒頭のシーンの意味はちゃんと掴めていなかった気がする。

①女子ボート部設立とその歩み
②コーチが次第に心を開く
③主人公と幼馴染みの淡い恋

大きくまとめるとと3つある話のうち、②に関してはそこそこ語られているが、①と②は、ドラマティックに盛り上げようと思えばいくらでもできそうな話を、あえて抑制して語っている。レース映画にはつきものの「勝つのはどっちカットバック」もない。

繰り返されるキャッチ・ローの掛け声とともにボートが進んで万燈会がオーバーラップしてくるショット(93分頃)。例によってその魅力は言葉では説明しがたいが、あえて陳腐に読み解けば、人生とは、たまたま乗り合わせた船を誰かと一緒に進めて行くが、気がつけば自分も他の人もいなくなっている(死)……。
それでも、特に若い時に、同じ船に乗り合わせて濃密な時間を一緒に過ごした記憶がある人は幸福なのだ。

夏の終りの空いている映画館でひとりで観てじっくりムードに浸りたい作品。

演出なのか、たまたまなのか、高校生を演じている俳優たちの演技は、よくいえば素朴、悪く言えば棒読みなのだが、当時の流行語を排除した方言の台詞は妙に響く。演技でここまでのレべルはなかなかない「スパート」の絶叫(漕がないので声を出すしかない、途中から声が枯れる)。

★とばココ(とばし見するならココCHECK)
◯3分頃 非常に印象的なメロディの主題歌
◯4分頃 1976年 春
◯9分頃 がんばっていきまっしょい(始業式)
◯25分頃 田中麗奈のうどんの食べ方はおかわりをするような食べ方には見えない
◯35分頃 今年度から共通一次試験が実施される
◯74分頃 がんばっていきまっしょい(始業式)
◯79分頃 コックス絶叫(スパート)※このレベルの絶叫演技は稀有
◯85分頃 温泉の休憩所で偶然会う
◯90分頃 ボートがないと、なんにもないんです(立ち止まっていても球は来る)
◯93分頃 繰り返されるキャッチ・ローの掛け声とともにどこまでも進むボート(→万燈会)
◯96分頃 コックス更なる絶叫(スパート)
◯98分頃 ふとんを並べて寝る(決勝前夜)※「20歳になったら…」以降の台詞は蛇足?
◯103分頃 がんばっていきまっしょい(レース前)
◯109分頃 レース中に失神?(実際は一瞬?)

★ふかココ(深読みするならココCHECK)
○松尾政寿のバック台の練習を田中麗奈が見るシーン、脚を露出している田中麗奈に向けて延々と繰り返される単純な往復運動はセックスを暗示している?(20分頃)
◯万燈会の話はコーチの関係者の死を示唆?(87分頃)

(2021年9月執筆・2025年1月一部修正)

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■ゲットゴール
※無駄に過激な性的描写閲覧注意(R18)

 裕二はまだ暗いうちに自宅を出た。
 グラウンドの隅にある体育用具室のドアに耳を付けて内部の様子を伺った。
 誰もいないようだ。
 鍵を開けて室内に入る。
 高跳び用のマットレスの上に立ち、壁の縁の窪みにつま先をかけて天井の隅にある古い寄せ木細工のような鍵を操作した。
 右、下、右、右、左、上。
 鍵を開けて扉をスライドさせ、開いた穴から天井裏に侵入して、ゆっくり匍匐前身で進み、目印の蛍光シールが貼られた床の一角の蓋をずらし、埋め込まれているレンズに顔を近づけた。
 用具室の天井付近の小さな明り取り窓から差込む曙光が次第に明るさを増して室内の様子が見えてくる。
 サッカーボールやバレーボールのカゴ、跳び箱、陸上用のハードル。
 裕二が覗いているレンズの真下には走り高跳び用のマットレスがある。
 おそらく行為が行われるのはこのマットレスの上になるのだろう。
 三月も終わりに近付いて暖かくなる日々が増えてきたもの、まだ陽が登ったばかりの早朝の天井裏はまだまだ寒かった。
 裕二は、今から数十分後に、自分の眼下で展開されるであろう山木と梨花の恥事を想像して早くも膨張した欲棒が発する熱気を股間に感じて、寸時その寒さを忘れた。
 しばらくすると、用具室のドアが開き、長い髪の毛を後ろでまとめ、赤いグラウンドコートを着た梨花が入ってきた。

 梨花は裕二が所属する東高サッカー部のマネージャー。
 東高のアイドル的存在だ。
 涼やかな目元、形のよい鼻、小さめでぷっくらとかわいらしい唇。
 各パーツが主張しすぎないベビーフェイスな顔立ち。 
 しなやかな腕とほどよい大きさのバストは、いまはグラウンドコートに隠されているが、コートの下からわずかに見えている部分からだけでも脚の細さと形の良さが伺い知れる。
 毎日遠くからこっそり見ている梨花の顔は、見れば見るほど魅力が増すように思えて、昨夜寝る前に梨花を想って自主トレをしたのに、すぐそこにいる梨花を見下ろしていると、股間の欲棒はさらに主張を強めてきた。
(本当にこの後、梨花がココでセックスをするのだろうか?)
 裕二の心臓はその鼓動を急速に速めたようだ。

 サッカー部のレギュラーの中で最も地味で女性にモテそうにない選手に与えられる秘かな楽しみ。
 それがこの体育用具室の天井裏からエースとマネージャーの秘め事を覗く事だった。
 侵入経路は代々そのチームのレギュラーで一番地味でモテない選手から、その下の学年で一番地味でモテない選手にこっそりと伝授される。
 先日の追い出しコンパで、三年の先輩から、裕二は、その伝統をひそかに受け継いでいた。

 * * *

「はい笹尾くん」
「あ、どーもです」
「なんで敬語? タメでしょ?」
 プラスチックの茶碗にいれたスポーツドリンクを笑顔で差し出してくれた梨花の顔や唇を間近で一瞬凝視した。
(あまりにも見事な笑顔ってのは逆にウソっぽい)
 そう思わないでもなかったが、それでもいいと思える程の魅力が、梨花の笑顔には確かにあった。
 裕二は、梨花からスポーツドリンクを受け取る、その一瞬の為にサッカーを続けていた、と言っても過言ではなかった。

「笹尾くんがやってるポジションって、あれでしょ、目立たないけど、大切な仕事なんでしょ?」
 梨花にそう言われたのは去年の春、裕二がセンターハーフのレギュラーに選ばれた時だった。
「うん、まあ、そう言われれば、そうなのかなあ」
「〈チームメイトに水を運ぶ仕事〉だって、先生言ってた。マネの仕事と同じだね」
 裕二が任された守備的なセンターハーフは、相手チームからボールを奪う、奪えない時は自由にプレイさせない、それもできそうにない時はファール覚悟で止める、といった一見地味な仕事を要求されるポジションだった。
 裕二とコンビを組むもうひとりのセンターハーフのキャプテン・小林は、司令塔としてパスの配給や、ドリブルによるデリバリーを任されていて、ボール扱いに関しては裕二を遥かに上回るテクニックを持っていた。
 その前にいるセンターフォワードの山木は、守備やドリブルの技術は普通だったが、ボールを相手GKが触われないコースでゴールマウスに蹴り込む事に関しては天才的なセンスを持っていた。
 攻撃的センスでは小林や山木に到底及ばない裕二は、レギュラーを守る為には、この与えられたポジションの仕事を地味にコツコツやっていくしかなかった。

 裕二が練習を見学した日、マネージャーとして梨花が入部した。
 抜群のスタイルのジャージ姿の梨花を見て、毎日梨花をそばで見れるなら、と思って裕二は入部を決意した。
 その夜から、裕二が深夜の自主トレで精を放つ時に思い浮かべるのは、毎回常に笑顔の梨花になった。
 スポーツドリンクを受け取る時に指先が触れた日は、そのままずっと手を洗わず、その指先の匂いを嗅ぎながら、慣れない左手を使って行為に挑んだ。
 自主トレの妄想がエスカレートして梨花とセックスしそうになる淫夢を見た朝は、夢の印象が薄れる前に、朝勃ちしたままの欲棒を握りしめ、まどろみながらも、数時間前と同じ行為を繰り返して、若さゆえのエキスを抽出した。梨花を想って放った回数は優に100回を超える筈だ。
                                
「じゃあ、大ちゃんが、ゴールを決めたら……ね」
 昨日の試合前、梨花がフォワードの山木にそう言っていたのを、笹尾裕二は、聞くともなしに聞いてしまった。
 梨花の「ね」が何を意味するのか、はっきりとわかっているのであろう山木は、新チームになって最初の公式戦だった昨日の試合で見事にゴールを決めた。
 山木雄介。東高サッカー部のエースフォワード。
 サッカー部のエースは、一番かわいい女子マネと付き合い、ゴールを決めた試合の翌日に早朝の体育用具室で女子マネから「ごほうび」を貰うのは、我高サッカー部に長く伝わる伝統と先輩から聞かされていた。

 * * * 

 裕二は、サッカーボールをいれたカゴに軽く腰を押し当てて立っている梨花の顔がよく見えるように、音を立てないように注意しながら、微妙にアングルを変えた。腹這いの体勢なので、動く度に欲棒の先が床に擦れた。
 裕二のそれは既にジャージの中で限界まで屹立していた。

(顔もポジションの地味な僕にとって梨花は高嶺の花なのは判っているけど、梨花のような女の子と一回でもいいからエッチな事をしたい、ムリに決まってるけど……)
 そう思って過ごしてきたこの2年間、何度も何度も何度も何度も梨花のあられもない声や姿を想像した。
 自分が梨花と仲良くなれる可能性はない、何より裕二自身にそれを推し進める勇気も実行力もない以上、普段は制服やジャージの下に隠された梨花の体をこの目で見るのは、いまが最初で最後のチャンスかもしれなかった。
 そう思うと裕二は高鳴る胸の鼓動を抑える事ができず、その想像だけで裕二の欲棒はさらに張り詰めた。

 体育用具室に入ってきた男を見て裕二は我が目を疑った。
 入ってきた男は山木ではなかった。
(あいつは……バスケの斉藤じゃないか!?)
 斉藤は内側から鍵をかけて梨花に近付いた。
「待った?」
「ううん、いま来たところ」
 本当は5分は待っていた梨花が笑顔で答えた。
(どういう事だ。なぜ山木じゃなく斉藤なんだ!?)
 斉藤は約190㎝の長身で、茶色に染めた長髪、高校生らしらぬヒゲにピアスがトレードマークで、長髪・ヒゲ・ピアスは勿論校則違反だが、バスケ部のエースとして黙認されているきらいがある。不良っぽいチャラチャラした人気者で裕二はもちろん苦手なタイプ。向こうはサッカー部に笹尾裕二という部員がいる事さえ認識していないだろう。
 良くも悪くもフォワード性格で自己中の山木もどちらかと言えば苦手なタイプで、普段はあまり話もしないのだが、斉藤よりは全然山木の方がマシで、同じサッカー部員として、梨花がバスケ部の斉藤と仲良くしているのを見るのはなんだか裏切られたような気分だった。

「ホントに来ないのか、山木?」
「来ないってば」
「……この時間にココって事は、そういう事なんだよな?」
「だって、昨日2時間もお風呂入って早寝したのに、ドタキャンなんだもん」
「なるほどね」
「なるほどね?」
「2時間、お風呂入って」
 斉藤は梨花に近づいて、
「やる気マンマンなんだ?」
「そんな事ないもん……」
「そんな事あるんじゃねえの、ホントは」
「お風呂入ったのは、大ちゃんの為だもん」
「へー、じゃーなんでオレに声かけて、こんなトコに誘ったワケ?」 
 梨花は至近距離まで顔を近づけてくる斉藤を避けようとはしなかった。
 何してるんだ梨花。
 逃げないと斉藤になにされるか判んないよ。
 いや待てよ、山木でも斉藤でも梨花がエッチな事をするなら見たいかも。
 でも、どうして山木じゃないんだ。ドタキャンって山木に何かあったのか。
 逃げたら何も見れない。
 普段見れない梨花のいろんなトコをこの目で見れるのはこれが最初で最後のチャンスかも。
 でも斉藤は嫌だ。山木ならまだ許せるけど斉藤は嫌だ。
 梨花、逃げて。
 梨花、逃げないで。
 梨花、逃げて。
 梨花、逃げないで。
 梨花、逃げて。
 梨花、逃げないで。
「だから……大ちゃん来れなくなったから、暇つぶ……ん」
 斉藤が梨花にキスをしたので梨花の最後の言葉はかき消された。
(うわ。はじまった。はじまってしまった)
 梨花が爪先立ちしたので裕二と梨花の顔との距離は縮まった。
 手を伸ばせば届きそうな所に、目を閉じて斉藤とキスをしている梨花がいた。
 梨花のポニーテールが小刻みに揺れていた。
 梨花の両手は斉藤の胸のあたりに押し当てられているが本気で押し返そうとはしていないように見えた。
 最初は軽く唇に触れ、角度を少し変えて、斉藤がゆっくりと梨花の小さな唇に舌をさしいれて行った。
 梨花と斉藤が舌を使う音が裕二の耳にもかすかに聞こえてきた。
(ああああ。梨花がキスされている。
 梨花の唇、梨花の舌、梨花の歯。
 あ、まさか、梨花が自分からそんな風に舌を使うなんて。
 梨花でもこんな事をホントにするんだ……)
 梨花のある種の裏切り行為に対する立腹と目の前で行われている行為を目の当たりにしている衝撃で、裕二の血圧はますます上がったようで、裕二の欲棒の屹立は痛みを伴う程に昂まってきた。
 梨花の唇から離れた斉藤の唇は梨花の首筋に向かった。
「ちょ……いや」
 口ではそう言っているが、目を閉じている梨花の表情は、嫌がっているようには見えなかった。
 斉藤の唇が首筋を這って耳を捉えて、舌先がちろちろと耳朶を嬲った。
 「あっ……あん」
 梨花は甘い声を漏らして両手で斉藤のコートの脇のあたりを強く握った。
 斉藤は梨花の左耳に微妙な刺激を与えつつ、左手で梨花のグラウンドコートのボタンを外していった。
 梨花は抵抗しなかった。
 斉藤が梨花のグラウンドコートのジッパーをおへそのあたりまで降ろした。
 その中はいつも梨花が来ている赤いジャージだ。
 斉藤の左手はごく自然な動きでグラウンドコートの胸元を拡げた。
 裕二は体勢を移動して梨花のバストのあたりを凝視した。
 校章のマークの少し下ある梨花のバストのふくらみの頂点。
 あのジャージの中身をいまここで見る事ができるのか!?
 裕二の脳裏にまだ見ぬ梨花のブラ姿がフラッシュすると、梨花の下着を見てみたい欲望が、斉藤に対する嫌悪感をどこかへ押しやり、斉藤を応援したくなってきた。こんなチャンスは一生で一度きりなのだから!!
斉藤の手がジャージのジッパーにかかった。
(なんと!! ジャージの上からは触らずにいきなり脱がせるのか。やるな斉藤!!)
茶髪の長髪に無精髭で、見るからに遊び馴れていそうな斉藤のやり方は、未だ現実の女性を知らない裕二の想像の遥か先を行っていた。
ジャージのジッパーを数センチ降ろした所で梨花の右手が斉藤の左手首を掴んだ。
「いや……やめ……」
 言いかけた梨花の唇をふたたび斉藤の唇が塞いだ。
 梨花の裏切りに対する裕二の怒りはすっかり吹き飛んでいた。梨花の秘め事を見られれば相手は誰でもいい。
 斉藤の再度のキスに梨花の抵抗は緩み始めた。
 斉藤の左手首を握る梨花の右手の力はどんどん抜けていくようだ。
 斉藤はキスをしながら梨花のジャージのジッパーを降ろし、白いインナーシャツをゆっくりとめくりあげた。
 梨花の薄いピンクのブラがちらりと視界に入った瞬間、裕二はあまりの興奮で声をあげそうになった。
(梨花のブラ!! 梨花のブラ!! 梨花のブラ!! ああああ。なんてかわいいんだろう)
インナーシャツが首元までめくりあげられて梨花のブラが完全に露出した。
 上半分はレースになっているハーフカップのブラ。
 ほどよい大きさのバストの上半分は殆ど見えているも同然の状態だ。
 上から見おろしている裕二の目にはレースの部分の切れ目あたりに更なる興奮の源が見え隠れしていた。
(ち、乳首が、少し見えているっ!? 梨花の乳首!? 梨花の乳首!!?? 梨花の乳首!!!???)
 斉藤の左手が何度も練習を重ねた体操選手の演技のように自然に梨花の美丘に触れて、人差し指と中指が中央の頂の部分を捉えた。
「うぅん。んむん」
 キスで塞がれている梨花の唇から声が漏れた。
 斉藤の左手がブラの上側のレース部分をめくりおろした。
 薄桃色の乳輪に続いて、既に硬く隆起している紅色の聖なる突端が、裕二の目に映った。
 実際は1メートル以上離れた場所にあるそれが、何かの力でズームアップされて裕二の目には、すぐ目の前にあるかのうように見えた。
(これが……夢にまで見た……梨花の乳首……感動で言葉にならない……)
 斉藤が左手人差し指で梨花の乳首をゆっくり何度もこすりあげると、梨花の乳首は傍目からもその硬度が判りそうな程に隆起していく。その敏感な部分から伝わる快感は、梨花の全身から抵抗力を奪っているようだ。
(ああああ、梨花が、梨花が、そんな、エロ動画みたいな事を……でも、見ずにはいられない)
 斉藤の唇と舌は梨花の唇から離れてゆっくりと首筋を這った。
 斉藤の愛撫を受けている梨花は目を閉じて唇を微かに開いていた。
 梨花はすっかり抵抗する力を失ってきているようだ。
(感じてる。斉藤に触られて舐められて梨花が感じてる……)
 
 突然、どこからか軽快な電子音が聞こえて来た。
 梨花は斉藤を押しのけてグラウンドコートのポケットから携帯を取り出した。
 着信したメールを読んでいるようだ。
「……なんか大ちゃん回復しちゃったみたい」
「え? 山木来るの?」
「こっちに向かってるみたい」
「そんなすぐ着く? アイツんちどこだっけ? 30分くらいかかるだろ?(20分もあれば最後までイケるかな?)」
「自転車だから多分すぐだよ……また今度、ね?」
「うっそ、だってオレ、こんななんだよ。どうすりゃいいんだよ」
 斉藤はジッパーを下げてグラウンドコートの前を広げた。
 斉藤の下半身は、ジャージの上からでも、はっきりとその形が伺いしれる程に激しく自己主張をしていた。
 斉藤は梨花の左手をつかんでいきりたった部分に導いた。
「うわ。凄いね」
 梨花は斉藤に導かれるままに、抵抗もせずにその先端のあたりに軽く触れた。
(梨花が、そんなトコロを、そんなに自然に……そんなバカな……梨花が……)
「なんとかしてくれよ」
「なんとかって?」
「フェラとか」
「だってもうすぐ大ちゃん来るよ?」
「じゃあ手でもいいから」
「超修羅場だよ? もし途中で来たら」
 斉藤が手を離しても梨花はそのままその敏感な膨らみをなで続けていた。
「山木もここのカギ持ってるんだっけ?」
「多分持ってる筈」
「でも大丈夫だって。あとちょっとくらい」
「ホントにぃ? でもホントすぐ来るかもだよ?」
 斉藤はそのまま梨花の手を引いて倉庫の隅の方に移動した。
「万一あいつが入ってきたら、ここに隠れるから」
 倉庫の奥の隅に緑色の雨天用シートが丸めて置いてあった。
「そっちから誘って来たんだから責任持ってくれよ」
「でもフェラはムリ。うがいする時間ないかもだし」
「手でいいよ」
 斉藤は素早くジャージとショーツを降ろした。
 斉藤の見事にいきりたった欲棒が薄明かりの中に姿を見せた。
「じゃ、してあげるからちょっと待って」
 梨花はブラとインナーシャツを直し、ジャージのジッパーを上げて、グラウンドコートの前を閉じ、バッグから鏡を出して髪の毛を直して斉藤に近づいた。
「ナシだからね」
「え?」
「斉藤君が私に触るのはナシだからね。触ったらやめるからね、途中でも」
「わかった。触んない」
 梨花の右手が見えそうなポジションに移動して覗き直すと、梨花の右手は膨れ上がった斉藤の欲棒をしっかりと握って、既にゆっくりとした往復運動を与えていた。
(梨花の手が……あんな事を……それも慣れた手つきで……これは本当に現実なのか!?)
 梨花の右手は屹立した斉藤の欲棒をしっかりと握って華麗に上下に動いていた。
 再び何かの力でズームアップされて梨花の白い細い指の甘美でしなやかな動きがすぐ目の前に見えた。
 まるで自分がその極上のサービスを受けているかのごとく下腹部の奥が猛烈に疼き、完全に屹立して腹ばいの姿勢で床と自分の下腹部に密着している裕二の欲棒はさらにその硬度を増し、ほんの少し体勢を変えた時の刺激だけで声が漏れそうになった。
 斉藤は身長が大きいだけあって欲棒の大きさもなかなかのものだった。体型と同様に太さはそれほどでもないが、屹立しているその長さは梨花の手の平の横幅ふたつ分よりさらにありそうだった。
 梨花の右手は、時々握る角度を微妙に変えながら、規則的な上下運動を繰り返していた。
 斉藤はヒンズースクワットのように両手を頭の後ろで組んで時折目を閉じてアゴを突き出した。
「タマの方を……」
 斉藤がささやいた。
「え?」
「タマの方、触れる? 左手で……」
「こう?」
 梨花の左手が斉藤の宝玉部分に下からゆっくりと触れた。
「そうそう。もう少し、持ち上げる感じで……」
 梨花の左手は少し角度を変えて手の平全体で包み上げるように持ち上げた。
「指を伸ばして、後ろの方を、うん、そこ」
 裕二の現実感覚は次第に狂い始めていた。
 エロ動画でしか見た事のない事を目の前でしている梨花。
 梨花のキスシーンと、梨花のおっぱいと乳首と、感じている顔を見ただけでも充分衝撃的で、脳の処理が追いつかない感じなのに、いまや梨花は右手で欲棒を摩り、左手で玉袋を握り、左手の指先は更なる奥地を目指しているようだ。
 まるでセクシー女優のように……

 梨花がヤリマンという噂は本当だったようだ。
 その噂は何度も耳にしていた。
「なかなか最後までやらせてくれなくてさ?」
 山木はそう言っていた。
「でもこの試合で決めたら、今度こそ決めるよ。俺もいくらなんでも」
 それが昨日の試合前の事だ。
 もちろん山木は裕二に話しかけていたわけではなく、ロッカールームで誰に言うともなしに話していた。強いて言えば司令塔の小林にでも話しかけていたのだろう。
 梨花を狙ってる男は山木以外にも何人もいた。
「奥山はもうホームラン打ったらしいよ」
「ホームラン?」
「だから梨花は条件を出すんだよ。ホームランとか、ゴールとか。それに合格すると〈ごほうび〉をくれるってわけ」
 男子更衣室でそんな会話を耳にした事もあったが、誰かが勝手にそんなストーリーを作っておもしろおかしく膨らませているだけだと思っていた。
 もし仮に〈梨花のごほうび〉があるとしても、それは我がサッカー部のエースが独占するべきだ。
 それが我が校サッカー部の伝統なのだから。
 そう思っていたが、いま目の前で行われている事を考えると、噂は本当だったのだろう。
 梨花を可能な限りアイドル視したかった裕二の心が、その噂を信じようとしなかっただけだった事は、いままさに目の前で明らかになっていた。

「んんっ……そこその辺……そう……うっうぅん、うん」
 斉藤の喘ぎ声はだんだん激しさを増してきた。
 梨花の左手は、手の平の手首の近い部分に斉藤の宝玉袋を載せ、その中指は斉藤の股間の奥深くに侵入して、前立腺を外側からやさしくゆっくりと撫でているのが直接見えなくても判った。
 梨花の右手は上下にスライドする距離を短めにして、先程よりさらに弩張した斉藤の欲棒の先端に的確に刺激を与えていた。
 左手のゆっくりとしたしなやかな動き。
 右手の素早い力強い動き。
(凄すぎる……梨花ってこんなにテクニシャンだったんだ)
「んっんっんっんっ……うぅうぅ……んっんっんっんっ」
 斉藤の喘ぎ声はさらに激しくなってきた。
 首の後ろで組まれていた両手はいつのまにかほどけて左手は梨花の肩にまわされていた。
「んっんっんっんっ……あぅ……やばい……いきそう……んっんっんっんっ」
 斉藤の昂奮が今にも頂点に達するかと思われたその時、体育倉庫の入り口の方向から鍵を開けるような音が聞こえた。
 梨花が斉藤の身体から離れると同時に斉藤が空中に精を放った。
 斉藤はそのまま後ろに倒れ込み、緑色の雨天用シートで丸めた長身を覆った。
 斉藤が放出した白液は大きな弧を描いて、ドアから入ってきた山木の頭頂部にピチャリと着弾した。
 山木はその着弾に気づかなかったようで、
「あれ? 梨花の方が先に着いたの?」
 普段裕二たち男子部員には見せない種類のにやけた笑顔。
「もしかしてココロがわりして来るかもって思って。もし来たら嬉しいなーとか思って、朝早く目が覚めちゃったから、ひとりで来てんだ。朝のトレーニング兼ねて。で、大ちゃん、カラダほんとに大丈夫そうなの?」
(うわ〜、嘘をつく時はたくさん一方的に喋るって誰かが言ってたけど本当だな〜)
「大丈夫。きのう、あの後、速攻寝て、起きたら逆にすげー元気」
「今日は絶対ムリだと思ってたからチョー嬉しい……膝の方も大丈夫?」
「昨日は少し腫れるかなと思ったんだけど……」
「脚ひきずってたよね、昨日帰る時」
「一晩寝たら全然。これが若さってやつだよ」
「すごーい。よかったねー」
 梨花と斉藤の衝撃的シーンを見て脱力状態の裕二は、山木と梨花が見える角度に身体のポジションを変える気力がすぐには湧かず、仰向けでふたりの会話に耳を傾けていた。
「でさー身体回復したら、他のトコもすげー元気になっちゃててさ」
「え? 他のトコってドコのこと?」
「また梨花ったらそんなかわいい言い方しちゃって」
「梨花、全然わかんなーい。ねえドコのこと?」
「梨花が好きなトコ」
「梨花が好きなトコ? あ。わかった。ココでしょ」
(いままで斉藤とあんな事して、また山木としちゃうのか!? 凄過ぎるよ、梨花……)
 裕二はふたたび腹這いになって山木と梨花を覗き穴の視界の中に捉えた。
 梨花の右手は山木のおでこに当てられていた。
「ここは元気になるわけないだろ? いまさら」
「えーそうなのー? ざんねーん」
「もっと下のほう」
「下の方? わ、わかった。きのうゴール決めたから……」
「そうそう昨日ゴール決めたから」
「ココが元気になったんでしょ? 自信まんまん、みたいな」
 梨花の右手で山木の胸のあたりをポンポンと叩いた。
「そうそう。俺もついにこのチームのエースだぜ……って、まあ、それもあるけど、そうじゃなくって」
「またはずれ?」
「もっと下の方かも」
「もっと下の方? 膝が元気になったのはさっき聞いたけど」
「下すぎ。もっと上」
「えっ、じゃあ、このへん?」
「もう少し上」
「このへん?」
「もう少しまんなかより」
「まんなかより? やだ」
 梨花の右手が山木の下腹部の異様な膨まり部分に触れた。
「目が覚めてから、もうずっとこのまま。チャリ漕ぐの大変だったよ」
「なんか、すごい硬いよ……」
「梨花のせいだよ」
「どうして?」
「夢に出てきただんだよ、梨花が」
「夢に?」
「いつもは夢なんかすぐ忘れちゃうんだけど、今朝ははなかなか忘れなくって」
「どんな夢?」
「梨花とエッチな事する夢」
 山木は右手を背中に廻して梨花を抱き寄せた。
「すっげーリアルだった。聞きたい?」
「やだ。聞きたくない」
 山木が顔を梨花の顔に近づけて耳元に何かを囁いたようだ。
「やだ? うそ? わたしそんな事しない」
「きっと正夢だって思って、そのままチャリに飛び乗った」
 山木は梨花の右手を掴んで自身の下腹部の情熱を確かめさせるように上下に動かした。
 梨花はその動きにあわせて確認するように指を這わせながら、
「ちょっとさ、する前に、ジュースでも買って置こうよ。喉乾くかもしれないし」
「そういう事もあるかと思って、ちゃんと買ってあるよ」
「それ何ジュース? 私きょうはコーヒー系が飲みたい気分かも……」
(そうか……梨花は斉藤を出て行かせたいと思ってるんだ)
「もうそんな時間ないよ。 ぼやぼやしてると朝練の連中来ちゃうって」
 山木は梨花に触らせた体勢のまま、右手を梨花の後頭部に廻していきなり引き寄せて唇を重ねた。
 山木にしっかりとホールドされた梨花はわすかにのけぞった。
 そのまま山木は激しく梨花の唇に自分のそれを押し付けていって、梨花の下唇を山木の唇がはさみこみ、梨花の唇がかすかに開いた瞬間を逃さず、山木の舌が侵入したようだ。
「ぅん。んむん」
 そのままの体勢で梨花をマットレスの方に導いて行った。
 グラウンドコートを脱いだ山木は走り高跳び用のマットレスの上に拡げ、梨花のグラウンドコートも脱がせて、それも横に拡げた。おたがいにジャージ姿になった山木は梨花を再び抱き寄せて唇を重ね、そのままゆっくりと拡げたグラウンドコートを載せたマットレスの上に梨花を横たえた。
(始まっちゃったよ……)
 山木の動きは試合で速攻に入った時のように素早かった。
 左腕を腕枕のようにして梨花の肩を抱きながらキスを続けつつ、右手で梨花のジャージのジッパーを降ろし、インナーシャツをめくりあげるやいなや、見事に引き締まっている腹筋や縦長のおへそを裕二に鑑賞させる暇も与えず、背中のブラホックを外してブラを上にずらした。ごっちゃんゴールを決める時のように軽やかて軽快な動き。少なくともこのあたりまでは何度もやっているのだろう。
 天窓から射し込んだ春の曙光が、梨花のふたつの美丘を照らし、その頂部分がキラキラと煌めいた。
 山木の愛撫が始まるまでの一瞬で永遠の刹那、裕二はあまりにも美しい梨花の聖房を網膜に灼着させた。
 仰向けの状態でも左右にひろがらないのは85センチ程度と思われる程よいサイズと若さゆえの張りであろう。
 バストそのものの大きさに比して薄桃色の乳輪は若干大きめで、その突端部分は既にやや隆起していた。
 山木もその部分に陽が射している事に気付き、
「梨花のここ、キラキラだよ」
「やだ。なんでここだけ明るいの」
 山木は両手でゆっくりと梨花の乳房を揉み始めた。
 両手でその肌触りを確かめるかのように揉み上げて揉み下ろし、二本の指で頂の先端の敏感な部分をはさんで刺激すると、梨花は「あっ」とかすかに声を漏らした。
 山木は右手の親指の腹で梨花の乳首をこすりあげ、もう片方の乳首の乳輪部分に舌を這わせて、ゆっくりと円運動で中心部分に向かって舐めていった。
「あっあっ……いや……だめ……いやん」
 梨花の乳首は山木の唇に含まれてその内部で唇粘膜と舌でさらに激しい刺激を受けているようだ。
 山木の舌先愛撫を受けてさらに梨花の乳首は屹立して、梨花の声は次第に激しさを増してきた。
「あっあっああんっ……はっ……ああああっ」
(かわいい女の子の顔ってどんな時でもかわいいんだな……)
 さっきの斉藤の愛撫よりもさらに強烈な愛撫を受けている梨花は、歯を軽くいしばったような表情で悶えていた。
 山木の右手は梨花の左乳首を解放して、脇腹を経て、一気にジャージの中へ侵入して行った。
(遂にそっちにも行きますか……)
 梨花の脚の付け根のあたりの内部で小動物が蠢いているようにジャージが揺れた。
 山木の右手中指は梨花の敏感な部分を捉えたようだ。
「あっ……あん……そこ……だめ」
(斉藤も凄いけど、山木も凄いな……みんな凄いよ……)
 山木が梨花のジャージパンツをおしりの方からゆっくり脱がせて、梨花のショーツが少しづつその姿を現してきた。
 ショーツの色はブラとお揃いの薄いピンクでフロントに一部がレースになっていた。
 目を凝らすとレース部分から黒い恥毛がわずかに透けて見えた。
(梨花のショーツ……あの暗がりは梨花の下の毛……)
 梨花のジャージズボンを脱がせた山木は、裕二に心の準備の時間を与える事なく、梨花のおしりの方からピンクのショーツの上辺を掴み、ショーツをその手に搦めとるようにして降ろして行った。膝を揃えてややくの字の曲げられて伸びている梨花の両脚は見事なまでに引き締まっていた。
 ほぼ全裸になった姿の梨花を目に前にして裕二の欲棒はまるで焼け火箸のように熱を発した。
(これはもう自分で処理しないとどうしようもない)
 裕二は自分の手を下半身に伸ばそうとしたが、全身が金縛りになったように動かなかった。
(……体が動かない……興奮しすぎて、どうにかなっちゃったのかな……)
 欲棒が発している焼け火箸のような熱は、背中を通って駆け上がり、裕二の頭の中で何かが沸騰した。

 * * *

 頭がぐるぐるまわっていて、とても目を開けていられない。
 とにかく落ち着こう、とにかく落ち着こう、と自己暗示を書け続けると、やがて目眩のようなぐるぐるは収まり、呼吸を落ち着かせて目を開けると、目の前に女性器がある。
 もちろんこれは梨花の女性器。なぜか自然に判る。
 初めて実際にこの目で見る女性器。
 僕は梨花のやや薄めでさほど広くない三角形の恥毛に触れて、淫裂が始まる境目あたりを親指で少し引っ張って梨花のクリトリス露出させる。
 半分顔を覗かせた梨花の聖核にゆっくりと舌先で触れる。
「あっ。いや。そんなとこ。あっあっ。あんあんあん」。
 最初はゆっくりと触れるか触れないか程度の刺激を与える。
「ああああ。だめ。だめ。あっあっあっ」
 最初は数ミリ程度だった梨花の聖核は次第に膨張してくる。
 完全に聖核が顔を出したのを確認すると、舌先を素早く動かして、より強い刺激を与えていく。
「あっあっあっあっ。あんあんあんあん」
 僕の舌の動きにあわせて梨花の唇からかわいい声を漏れ続ける。
 尖らせた舌先を細かく振動させた刺激をさんざん続けた後で、唇ではさみこんでゆっくり舐める。
 舐め方によって女性の反応が微妙に異なる事を僕は経験上知っている。
 初めて間近で見る梨花の聖穴は全体的にこぶりですっきりしている。聖穴の唇は厚みも幅も少なく色も薄め。
 指先で聖穴の唇に触れて見る。
 梨花から沁み出した愛液と僕の唾液が混ざってその表面はとろとろだ。
 僕の右手の中指はなんの抵抗感を感じる事なく、生温かい梨花のその部分にするりと吸い込まれて行く。
 「っあっっあっ」
 梨花は一段と高い声を漏らす。
 初めて女の子の秘部に指を挿入した感激が僕の心を満たす。
 初めて?
 梨花とこうするのは初めてだけど、女の子とこうするのは初めてではない筈だ。
 梨花とのはじめてのセックスでさすがの僕もどうやら舞い上がっているらしい。
 梨花にクンニを始めた頃から、なんだか、自分が自分でないような、もうひとりの自分がどこからか自分を見て、自分にテレパシーで指示を送っているような、そんな不思議な感覚がある。その感覚はどこか心地よい。
 いまこうして梨花に触れている現実の感触はもちろん心地よく、現に僕の欲棒は、今朝起きた時からずっと、焼け火ばしのように熱くいきりたっているのだが、その皮膚感覚の心地よさは、自分が二重に存在しているような内部の感覚によって、さらに高められているように感じられる。
 中指をさらに奥へと進める。
 やはりそうだ。梨花はバージンじゃない。
 思った通りだ。それを僕は知っていた筈だ。
 もっと攻め続けてイカせてあげてもいいが、そろそろ本当に下着の中のモノの熱がハンパなくなってきたので、僕はジャージを脱いで、下半身はボクサーブリーフ一枚になる。
 いきりたった僕の分身がボクサーブリーフの上端からその先端をのぞかせている。
 そのまま膝で梨花の顔の方に移動する。
「うわ。……クン。なにそれ、凄くない」
 昂奮しすぎているのか、なぜか、梨花が僕を呼ぶ名前がよく聞き取れない。
「だから言っただろ、夢見たらこんななっちゃって、どうしようもないって」
 半身を起こした梨花の目は僕のそこに釘付けになっている。
 僕は梨花の手をひいて上半身を少し起こさせ、そのまま梨花の手を欲棒の方に導く。
 この積極性が大事なのだ、と思う。
 こうするのが当然だと振る舞うこと。
 梨花の指が、ボクサーブリーフの中で屹立している僕の欲棒を、その形を確かめるような動きで撫で上げて行く。
「……すっごい硬いよ?」
「さきっぽの方、触って」
 言うべき事は決まっているのでためらわずに言う。
 なぜか自分の声が自分の声でないように聞こえる。
 梨花は右手の指が、ブリーフから顔を出している先端部分にゆっくりと触れ、子猫を愛玩するようなソフトタッチでその表面をなぞる。
「なんか出てるよ〜」
「ちょっ、触り方エロすぎるよ。梨花っ。うっ」
 梨花は指先で僕の我慢汁を潤滑油にして、尿道口を中心に先端部分を撫で続ける。
「美咲とエロビで勉強したの。今日に備えて」
「ほっほんとかよっ。初めてにしちゃ、なんかテクとか凄すぎっ。っつつつ」
「こんなに触らない方がいい?」
「いや。続けて。もっと」
「これはどう?」
 梨花は右手での先端攻めを続けながら、左手のつま先を裏筋に沿って上下に滑らせる。
「んむっ。っきしょ。それもいいっ」
「そっちだって」
「あぅ、うん?」
「……クンだって別に初めてじゃないでしょ。こういう事されるの?」
 どうする?
 ここは初めてって言っておくか?
 何かいい言い方はないか?
「っと、とにかく、俺の人生でこんなに気持ちいいのは初めてだよ」
「またまたそんなうまい事言っちゃって。じゃ、私も初めての事に挑戦するよ?」
 梨花は僕のボクサーブリーフを降ろして僕の欲棒を握る。
 梨花の顔が僕の下半身に近付いて来る。
 梨花の唇が先端に触れる。
 生温かい感触。
 懐かしいような初めてのような感触。
 梨花の尖った舌先が僕の尿道口をゆっくりなぞる。
 梨花が僕の欲棒を舐めている!!
 自分で予想していた以上の歓喜感が僕の心に洪水のように涌き出て来る。
「ああああ、梨花、凄い、梨花」
 僕は何かに縋るように梨花の頭を両手で掴む。
 僕の指が梨花の髪の毛の中にさまよいこむ。
 自然に横に流されている梨花の前髪。
 小動物のようにくりくりと愛らしい梨花の瞳は今は閉じられている。
 性器同様にこぶりで形の良い梨花の鼻。
 その下に見えるのは、僕の敏感な部分をゆっくりとその中に銜えていく梨花の唇。
「梨花に……して貰ってる」
 僕の欲棒の先端部分はすっぽりと梨花の唇粘膜で覆われた。
 梨花がゆくっりと上下運動をはじめる。
 僕の先端はさらに梨花の口の奥深くへと入れられて、すぼめた頬の内側で刺激を受け、ふたたび唇の先の方に戻される。欲棒から痺れるような快感が会陰部を通って腰の奥へと広がっていく。
 そんな上下運動を数回繰り返されると、僕の欲棒はさらに怒張して、はち切れそうに感じられる。
 梨花はいったん僕を唇から解放して、今度は裏側の筋を、下から舌先で丹念に刺激しはじめる。
 梨花の唇からほんの少し出た舌先が右に左にちろちろと動きながら僕の欲望の塊をのぼってきて、先端部分の裏側に到達する。
「ああ……梨花……そこはだめだよ……やばいよ」
 僕はたまらずにためいきにも似た声を漏らす。
 心のどこかで「これが初めてのフェラなもんか」と思いながら。
 僕はたまらず梨花の顔を両手で押して僕から離させる。
「梨花……それ以上されると……やばいよ」
 梨花の両脚の間に体を入れる。
 梨花の聖穴に触れて、先刻から変わらずに充分に濡れそぼっている事を確認して、欲棒の先端を梨花の聖核から聖穴へと何度かこすり付ける。
 ぱっくりと開いて僕を待ち受けている梨花の陰部からまだんなく溢れ出て来る愛液を充分に僕の欲棒の先端にまとわせる。初めてのセックスなのに、たくさん見たアダルトビデオの映像が血肉化しているのか、僕はやり方を知っている。何度もやった事があるような感じさえする。
 ゆっくりと腰を突き出すようにして挿入していく。
 梨花の中に僕が入っていく。
 女の子のココってこんな感触なんだ。

 僕は昂奮で自分で自分が判らないなっているようだった。
 梨花への初挿入がよほど感激的なのか、初めて女の子に挿入した時に感じたフィーリングが、生々しく脳裡に甦る。その感傷が脳から欲棒に伝わってその感覚をより鋭くさせる。何度かするうちにそれが当たり前になって次第に薄れてきたが、初めて挿入した時には、欲棒全体が温かく湿った柔らかい粘膜に包まれた感触に、なにか懐かしいような感動を覚えたものだった。
 僕は突然僕の心に芽生えた「記憶」よりも全然生々しい感動のプールに心を浸しながら、ゆっくりと欲棒を動かし始める。
 まずは半分程度の浅めの挿入のまま、手前を刺激する。
「あっあん……あっあっあっ」
 内部のぬめり具合と入口の淫肉の弾力性が高まったのを確認して、梨花の膝を両手で抱えて奥まで挿入する。
 欲棒の先端が子宮口に触れる感触を確認する。
 梨花の声が大きくなる。
「ああんっ、あたってるよ、あたってるよ」
「梨花、声大きいよ。そろそそ誰か朝練に来てるかも……」
「あん。うん。」
 梨花は自分の右手で自分の口元を覆った。
 僕はピストン運動を続ける。
 梨花とセックスをしているという事がどこか信じられない。
 だけど完全に勃起した僕の欲棒は間違いなく梨花に入っている。
 顎をひいて自分の下半身を見る。
 梨花の茂みの奥で抜き差しをする僕の欲棒がはっきりと見える。
 ピストン運動を繰り返すうちに、だんだんと梨花の膣と僕の欲棒が馴染んでくるのが判る。
 抱えていた梨花の脚を離して身体を密着させる。
 梨花の首に手を廻す。
 梨花のとがった乳首が僕の胸に当るのが判る。
 梨花の喘ぎ声をすぐ間近で聞く。
 腰の奥に生じた痺れるような感覚が次第に欲棒の根元で増大してくる。
 僕はさらに往復運動の速度を速める。
 梨花は短い声を絶え間なく漏らす。
「ぁんぁんぁんぁんぁんぁん」
 ああ。梨花。かわいい。気持ちいい。柔らかい。温かい。梨花。ああ。
 欲棒の根元でマグマが噴き上がる瞬間にかろうじて欲棒を引き抜く。
 梨花のお腹の上に激しく精を放つ。
 最初の白液は勢い良く梨花の胸の間に着弾する。
 これ以上になく昂奮していながら、まくりあげているシャツが被弾しないように微妙に欲棒の角度が下向きになるように調整している自分の一部の冷静さに自分で感心する。
 そのまま梨花の横に仰向けに身体を投げ出す。
 会陰のあたりにわずかに残っている射精の感覚の名残を味わう。
 「……わたしのバッグのなか」
 「……え?」
 「ウェットティッシュ。あたしのバッグの中」
 僕と梨花はお互いに身繕いをして、グラウンドコートをふとんがわりにして、ほんの一瞬、抱き合って眠る。
 * * *

 祐二は目を覚ました。
 顎から頬にかけて硬い感触を感じて身体をまわして仰向けになった。
 あたりは暗い。
(ここはどこだ。自分のベッドではない。コンクリートのように硬くて冷たい……)
 身を起こそうとすると頭をぶつけた。
 その痛みで混乱していた意識がクリアになった。
(そうだ。ここは用具室の天井裏だ)
 わずかな明かりが差し込んでいる部分を覗き込むと、レンズを通して誰もいない用具室が見えた。
(僕は山木と梨花のセックスを覗いていたんだ……)
 そのマットレスの上で山木が梨花の服を脱がせて、それから……その先が思い出せなかった。
(なんてこった。昂奮しすぎて寝てしまったのか?)
 下半身に冷やりとした感触があった。
(うわ。なんだこれ)
 裕二のボクサーブリーフは濡れていた。
(おしっこじゃないよな。この感触は。とにかくここを出て、明るい所で確認しなきゃ)
 裕二は天井裏から秘密の扉を抜けて用具室に降りようとしたが、何だか下が騒がしい。
 覗き穴の所に戻って下を伺うと、斉藤や梨花やサッカー部員が山木を囲んでいた。
 梨花が「山木くん、大丈夫? 山木くん」と声をかけ、誰かが山木の頬を叩いていた。
 どうやら山木は気を失って倒れているようだ。
 やがて、救急車のサイレンの音が聞こえてきて、山木は救急隊員に運ばれていった。
(山木、梨花とのセックスで興奮しすぎたのかな?)
 下の騒ぎが一段落するまで待って天井裏を抜け出した。
 陽が射している場所に移動してジャージの股間を確かめてみると、染みは外側に沁み出してはいなかった。
(なんだよ。心配して損した)
 そのままもう一度ブリーフの中に手を入れてみると、そこは全く濡れていなかった。
 用具室の外に出て鍵を閉めて空を見上げると春の朝がそこにあった。
 瞼の裏に太陽光線を感じてクラクラした。
 思い切り深呼吸をすると手足の指先までエネルギーが充満していくがはっきりと感じられた。
 祐二は屈伸運動をしてグラウンドを大きなストライドで走り始めた。

【了】

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■1984年・1985年日記(19歳、大学1年)
※当時の手書きの日記から
※原則として文言そのまま

●1984.12.24(月)
○「戦メリ」見て買物。チキンセット、食パンなど。
○家庭教師を断って「アパートの鍵貸します」見る。「メンシュになれ」か……。
○寂しいクリスマスイヴ。話したのはKの母親だけ(※家庭教師)。
○小林信彦「袋小路の休日」読了。PRETEND。俺もそうじゃないのか?

●1984.12.25(火)はれ
○6:30頃から15:00頃まで睡眠。
○池袋劇場で「天国に一番近い島」「Wの悲劇」。結局この汚い劇場で。さすがに空いている。
○「ファイト」買って牛丼食べて22:00前帰宅。
○S浦、U野と電話で話す。忘年会の事など。

●1984.12.26(水)はれ(寒い)
○コタツで寝て風邪ひいた。
○にっかつ通し。休憩時間に学校で試験日確認。イタリア映画、7枚か…(※映画表現論?)
○高橋幸宏「薔薇色の明日」を聴く。なかなか良い。
○車寿し5皿(500円)。
○夕方の休憩時間は中で休む。(※映画館客室)

●1984.12.27(木)はれ
○朝、M子san(※男性)より架電。撮影中止。再び寝て17:00前まで寝てしまう。
○「大番」でラーメン食べて池袋へ。芳林堂2階でS浦、F田と待ち合わせて内輪忘年会。ロサ4Fどっ来処。途中からU野、M浦。2次会は渋谷の店(名前忘れた)。チャージ、氷、ミネラルウォーターがひとり700円。U野がけっこー出来上がっていた。帰りの山手線激混み。バス通学を思い出す。
○S浦だけ来る。”役満しばり”でふたり麻雀。
○糸居五郎死去 享年63

●1984.12.28(金)
○昼過ぎに起きて夕方までS浦とふたり麻雀。S浦大三元。途中「じゃんぼ」で生姜焼定食、イカ玉。イトーヨーカドーでカバン買う(3800円)。
○風呂。家庭教師。
○荷造り、部屋の整理などしているうちに3:00過ぎ。

●1984.12.29(土)
○大家さんからお歳暮返しをいただく。
○部屋の掃除を少しして15:00過ぎ出る。意外とギリギリで16:30頃羽田空港着。18:30前千歳空港着。旭屋でステ・ガイとTVガイド買い、マクドナルドでチーズバーガー、コーラ。サーティワンが出現していた(ポールタウン)。
○20:45頃実家に帰宅。3ヵ月やそこらでは別に変化もない。
※ステ・ガイ=ステージ・ガイド?

●1984.12.30(日)はれ
○親戚宅で法事。読経20分間。古い時計が寺山風に時を刻む。
○家族5人で食事。刺身、日本酒など。5人で1.8万円。

●1984.12.31(月)
○15:00頃起床。テレビを見て「長いお別れ」読む。
○夕食はスキヤキ。3日連続刺身は少し飽きた。
○岡田有希子レコ大最優秀新人賞。
○1984年は本81冊映画138本。

●1985.01.01(火)くもり
○爆笑ヒットパレード。阪神巨人が相変わらず面白い。テンポがなにしろいい。
○11:00頃から14:00頃まで仮眠。
○午後もテレビ。脱線ゲーム、るんるん大集合、クリニック(ジャンボ鶴田)。NHK「マイコン大作戦」ひとりかわいい女の子が出ていた。
○朝まで読書。「長いお別れ」読了。
○お年玉計約6万円。

●1985.01.02(水)
○年賀状出す(唯一の外出)。
○朝まで渡辺淳一など読む。

●1985.01.03(木)
○昨夜から起き続けて9:30頃雑煮とベーコンエッグ。
○「野良犬」見終わる。昭和23年の現代劇。
○演芸大賞、ヤングアイドル大激突(荻野目、岡田)など見る。
○12:00頃から19:00頃まで寝る。
○19:00頃 焼きシャケ、ごはん。
○渡辺淳一「公園通りの午後」「氷紋」「パリ行き最終便」読了。

●1985.01.04(金)
○東京に戻る。25J(飛行機の座席)。
○22:00頃S子ちゃんに電話約30分。けっこう向こうからも話してくれた。2月に撮るかもしれないという話をする。
○渡辺淳一「川冷えの街」読む。

●1985.01.05(土)
○にっかつ早番。A谷さんS木さんと話す。

●1985.01.06(日)
○にっかつ早番。
○「カメレオンマン」30分位は寝てしまう。
○赤羽駅南口「D」。値段は安い。

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■2024年・2025年日記

●2024.12.23(月)はれ
○夕食は「博多 満月」でモツ鍋、まぐろレアカツなど。税抜き299円のハイボールまあまあ美味しい。入口のドアがとても重く、閉じる時に毎回大きな音が出る。ふたりで約5200円。
○帰宅してジーパンを脱ぐとおしりの部分ががっつり縦に裂けている。
○夜食は温奴、ゆでたまご、キムチ、ごはん1個ふりかけ、われせん、焼酎お湯割り2杯。
○「海に眠るダイヤモンド」最終回、過去は日本のドラマにしてはproduction design頑張っていてそれなりに楽しめたが、現在は最後まであまりノレなかった。

●2024.12.24(火)はれ
○夕食は焼鳥缶、キムチ、インスタント味噌汁、ごはん2個、焼酎お湯割り。
○夜食は温奴、ゆでたまご、われせん、ポンスケ、焼酎お湯割り4杯。

●2024.12.25(水)くもり
○若干体調不良感。あるいはメンタルか。冬の曇天は気持ちを落ち込ませる。猛暑が3週間も続くと「こんな暑さより冬の寒さの方がまだマシ」と思うが、実際に冬になって厳寒が3週間も続くと「こんな寒さより夏の寒さの方がまだマシ」と思ってしまう。毎年同じ感想。結論として暑くも寒くもないのベストなのは言うまでもない。
○夕食はワイン煮、ローストビーフ、鶏のオイル煮、バゲット、ワイン。SASUKE見ながら。
○夜食はワイン煮、鶏のオイル煮、バゲット、ワイン。
○「渡る世間は鬼ばかり」第5シーズン最終話、中田喜子は「of course」をちゃんと「オブコース」と濁音で発音しているように聞こえる。げんみつには「アヴ」が一番近い音らしい(アメリカ英語の発音記号は「əvkˈɔɚs」)。

●2024.12.26(木)はれ
○PSVRついに壊れたかと思ったがユニットの電源挿し直しで復活。
○午後、38年ぶりの上板橋。「大番」でラーメン。84年は250円、いまは800円。
○渋谷に移動して映画「ナミビアの砂漠」。予想していた映画とは全然違っていた。近年稀に見る相当ヘンな映画。
○夜食はカップそば+たまご、ごはん1個、キムチ、焼酎2杯。
○radikoのフォローリストがまたいきなり消えた。4回目か5回目。

●2024.12.27(金)はれ
○午後から曇ってきて体調も若干いまいちなので今日は外出取りやめ。
○夕食は豆乳鍋、漬けマグロ、納豆、キムチ、ごはん2杯、焼酎お湯割り。

●2024.12.28(土)はれ/くもり
○夕食はシチュー、グリル野菜、巻きチキン(中に野菜)、ごはん2杯、金麦。
○夜食はシチュー、おにぎり、われせん、ポンスケ、焼酎お湯割り2杯。
○「ブルーピリオド」U-NEXT。キャラが多すぎて渋滞。長い原作を1本の映画に落とし込めきれなかった? 広角ロングを多用する狙いはよく判らなかった。

●2024.12.29(日)はれ
○「宝来」でとりそば。麺もスープも美味しい。
○学芸大学、碑文谷八幡、東工大、自由が丘と歩く。東工大の梅、枝が伐採されて低い位置で咲いているのは皆無、高い位置にほんの少しだけ。
○夕食はひとくちチキン、アジフライ、フライドポテト、酢の物、とろろお吸い物、寿司、金麦、日本酒。SASUKEファイナル進出は愛媛銀行だけ(スーツ姿)。
○溝口健二「赤線地帯」U-NEXT。黛敏郎の前衛的音楽(?)は2024年の感覚では劇伴としてしっくりこない。何が狙いなのか判らない変な音楽・不気味な音楽に聴こえる。構図とカメラワークの的確さは溝口なので普通の音楽(または音楽なし)だったら全体の印象も相当に変わった気がする。溝口はまさかこれが遺作になるとは思わずに新感覚に挑戦してみたのではないかと想像。
○黒川博行「八号古墳に消えて」創元推理文庫。前作「海の稜線」文田&萩原を読んだ後だと黒マメコンビは物足りない。会話の面白さはあるものの性格や価値観に大きな違いはないので仲間うちの会話の域を出ない。二宮・桑原を知った後で過去作を読むといずれ全て習作に思えてしまう。事件の真相とトリックを犯人が自ら自供する最終盤は、一応会話形式にはなっているが説明的でも読んでいて面白くはない。

●2024.12.30(月)はれ
○週単位で考えるなら今週は2025年1月第1週。ミニ手帳は2025年を使い始める。
○昼間、ゆでたまご、クラッカー、チョコ、ライトミール、コーヒーなどで補給。
○夕食は恵比寿横丁「シン・ニクズシマン」。殆どの店がガラガラなのでどこでも入れるのに、一番奥で結構客が入っているて店を選んでしまう。熱心に声をかけてくれた事も大きい。肉寿司オススメ3貫セットどれもおいしい。追加で頼んだ和牛トロカルビは驚きの大きさ。190円のハイボールかレモンサワーを飲み続けていれば安くあがったのだが、途中からそこそこ高めのビールを3杯飲んだのでふたりで約9200円。
○大昔にエビスボウルがあった坂のビッグエコーでカラオケ1時間。山本リンダ「狂わせたいの」を熱唱してノドが痛くなった。カラオケ代30分990円は部屋の使用料かと思ったらひとりの料金、ドリンク1杯づつで1時間で5000円以上。カラオケも高くなった。
○夜食はインスタントラーメン+たまご。
○「アフター6ジャンクション2」宇内梨沙最終出演。曜日パートナー全員集合。忘年会開催の代官山UNITは「夜光虫」があったビルのライブハウス。

●2024.12.31火
○起きると今日も鼻が詰まっている。空気が乾燥しているせいなのかずっと続いている。
○午後、渋谷の「名曲喫茶ライオン」初探訪。第九のおなじみの部分までが長い。
○夕食はすき焼き、ネギトロ、キムチ、ごはん2杯、普通のエビスビール、金麦。
○YouTube猫動画で年越し。CDTVは知らない人が多いのでカウントダウンだけ利用。
○夜食はすき焼きの残り(肉はなし)、ごはん、あんドーナツ3個、焼酎お湯割り、ウイスキー水割り。
○iphoneのSmartNewsからPocketに保存した記事がMacのPocketアプリに表示されない。iphoneでもう一度保存しようとすると「既に保存しています」と出る。またまたデジタルデバイスの不具合。
○「大竹まこと ゴールデンラジオ」アンガールズのじゃんがじゃんがのきっかけの「はい」、僕は毎回聞こえていて、むしろ「はい」も込みのギャグという認識なのだが、世の中のそうではない人もいるらしい。
○2025 Rose Parade Bandfestの京都橘、前回2018年分に比べると尺も短くててインパクトは劣る印象。マーチングでFireballをやらなかったので本番でもやらない可能性大?

●2025.01.01(水)はれ
○お昼、雑煮汁、数の子、ふかしいも、日本酒(お屠蘇)。
○午後、日比谷線銀座駅で降りて少し歩いて行幸通り。ひなたの無風は暖かさを感じるがひがけで風が吹くと寒い。以前は元日はガラガラだった皇居外苑や日比谷公園に外国人観光客多数。
○目黒のホテルプリンセスガーデンの手前の坂、雲がかかっていて富士山見えず。
○夕食はお雑煮、のどくろ、ウニ、菜の花にしん、ハム、焼豚、芋煮、ビール、金麦、日本酒。格付けチェック4時間もあるので見終ったのは23:00過ぎ。最後の問題、殆ど全員が正解しているのにDAIGOと鬼龍院だけカンガルーは演出のような気がしないでもない。
○ABEMA de WOWSPO契約(月額1980円、2台まで同時視聴可能)。
○2025 Rose ParadeYouTubeの公式LIVE、京都橘は一瞬で終了。京都橘の影響なのか、立ち止まってかなり踊っている大学のバンドがあった。
○夜食はウニ海苔ごはん(冷凍ごはん1個)、温奴、ゆでたまご、ポンスケ、焼酎2杯。

●2025.01.02(木)はれ
○YouTubeで今回の京都橘。SING以外は全て2012/2018ではやっていない曲っぽい。2018のFireballを超える衝撃はない。SINGのコレオはリズムセクションの腕上げがなくなって客席を盛り上げる意味ではパワーダウン。
○箱根駅伝、母校・立教大学往路8位。往路10位以内は57年ぶり。
○夕食はお雑煮のスープ、菜の花にしん、ハム、焼豚、冷奴、ごはん2個、金麦。

●2025.01.03(金)くもり
○第101回箱根駅伝。立教は結局総合13位で63年ぶりのシード権獲得ならず。繰り上げスタートで誰もいない中継所にタスキを外して走ってくる画は初めて見た(悲しすぎる画)。箱根駅伝通算出場回数ベスト3は①中央大学98回目②早稲田大学94回目③日本大学91回目
○小林信彦「生還」文春文庫。何度読んでも変な内容。どこまでが現実なのか。もし本人の内部で現実と妄想が混ざり合っていたとしたら書くものは当然曖昧なものになる。
○夕方トルティーヤ風の4切れ。
○夕食はお雑煮、のどくろ、ウニ、数の子、ハム、焼豚、昆布巻き、松前漬けなど、日本酒、エビスビール。
○夜食はハム、焼豚、温奴、ごはん1個、焼酎2杯。
○第78回ライスボウル パナソニック34-27富士通 富士通4連覇ならず
○ウルフズ(2024=ジョン・ワッツ)108分 Apple TV+
キャラとムードと音楽は悪くないが、話がいまいちで展開がかったるい。脚本次第ではもっと面白くなったのでは。髭をたくわえたジョージ・クルーニーは貫禄がついてきてロングだと時々オーソン・ウェルズに見えた。

●2025.01.04(土)はれ
○夕方前から、ライトミール、われせん。温奴、ハムと焼豚、箱ワインなど。
○夕食は松前漬け、ままかり?、ハムと焼豚、ごはん1個、チーズクラッカー、金麦。
○夜食はハム、焼豚、松前漬け、温奴、シーチキン缶詰、焼酎2杯、ポンスケ。

●2025.01.05(日)はれ/くもり 
○早稲田松竹の小津安二郎結構混んでいるようなのでやめる。
○恵比寿神社で初詣。恵比寿駅「どうとんぼり神座」でラーメン、餃子、ビール。シンプルでまあまあ美味しい。ガーデンプレイスの恵比寿神社にもお参りしてTOP OF EBISU、かすかに富士山のシルエット。
○夕食は刺身、ローストポーク、うなぎ蒲焼き、卵焼き、とろろお吸い物、ごはん2.5杯。
○夜食はうにのりごはん、ローストポーク、温奴、焼酎3杯。
○戸田家の兄妹(1941=小津安二郎)106分 U-NEXT
過去に3回見ているのに最後に佐分利信が熱弁する事しか覚えていなかったが、だんだん「東京物語」と同じような話だと思い出してきた。サウンドの状態悪くて何を言っているか聞き取れない部分多数。中盤の笠智衆登場シーンで何度もラインをまたいでいる意図はよく判らなかった。高峰三枝子の友人・時子の桑野通子は桑野みゆきの母親。

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